こんにちは!
今までにいくつものストレッチを紹介させて頂きましたが、人はなぜストレッチをするのでしょうか?ストレッチをして筋肉を伸すことでなんの効果があるのか?実のところ詳しく説明出来る人は少ないのかもしれません。伸ばしたら緩むとかそのくらいしか認知されていないと思います。

今回はもう少しストレッチの効果を詳しく掘り下げて説明したいと思います。

ストレッチを続けていれば筋肉が伸びる?

ストレッチをして身体を柔らかくするというのが一般的なストレッチの目的です。身体が柔らかくなるというのはどういうことでしょうか?

実は、筋肉の長さ自体が長くなるという事はないという研究があります。筋肉とは構造的に以下の図のようになっています。
ストレッチによる筋繊維の状態の変化
筋繊維はこのようにスライド式になっていて、ストレッチをすることで左の状態から右の状態へ変わるわけです。本来の収縮/弛緩具合は神経的によって制御されていて、“これくらいの長さでいなさい”と神経からの指令を受けて筋肉は長さを変えています。

ストレッチをして一定時間ホールドすることで、筋肉に“もう少し伸びてもいいんだよ”と教えこませることが出来ます。研究では30秒間が最も適切とされていて、これがストレッチをする事で得られる事の効果の一つです。物理的に長さを変えるというよりは、緩ませるという事になります。

✔ストレッチをすると筋肉を伸すのではなく、緩める事が出来る

ストレッチは腱の長さを伸す事ができる?

ストレッチは筋肉の長さを変えるものではなく、緩み具合を変えるものだという話をさせて頂きました。しかし、腱は筋肉のようにスライド式で伸び縮みする構造ではなく、どちらかというと硬いゴムのような性質を持っています。

腱自体には収縮/弛緩する機能はないのでストレッチをずっと行うと腱の長さ自体を伸ばしていくことになるという研究結果が出ています。筋肉とは逆に、腱であれば構造的に伸すということが可能なようです。注意したいのは、伸ばしてしまった腱の長さは元に戻りにくいということです。不用意に伸ばしてしまうのは関節が緩くなってしまったりするのでオススメできません。

✔ストレッチをすると腱の長さが長くなる

ストレッチと筋膜の関係

筋膜というのは筋繊維を束ねている膜です。みかんの果実とその周りの半透明な皮をイメージして頂けるとわかりやすいと思いますが、この筋膜は筋肉と皮膚の間にあり、あるべき位置に筋肉を保ってくれる役割を持っています。これらの筋膜が筋肉や皮膚の近くの軟組織(腱、靭帯、脂肪組織などに癒着してしまうと、身体の柔軟性やスムーズな動きが止められてしまいます。ストレッチには癒着してしまった組織を剥がす効果もありますのでその分動きや可動域が広がる事に繋がります。

以下の動画を観ると筋膜がどのようなものかわかります。

!!!本物の映像ですので、解剖等が苦手な方は閲覧注意です!!!

✔ストレッチをすると筋膜と軟部組織の癒着を剥がす事が出来る

ストレッチは関節の可動域を広げてくれる

ストレッチの効果:関節の可動域を広げる
このように、上記の内容をまとめるとストレッチを行うことでの効果というのは、筋肉の弛緩と腱の伸長、そして筋膜と軟部組織の癒着を剥がすことで関節の可動域(動く範囲)が広くなるということです。これが本来のストレッチの目的です。必要な可動域を確保するために、効果が最もあると言われている30秒間のストレッチを継続的に行うことが必要です。

各部位のストレッチの行い方

過去記事で各部位のストレッチ方法をご紹介しています。是非、それぞれの部位のストレッチの方法をマスターして、身体の調整を自分できるようにしてくださいね!

◇首のストレッチ方法~首のコリなどの解消に!
首のストレッチ方法
姿勢を正した状態で椅子などに腰掛け、おヘソをみるようにアゴを引いてストレッチします。


首のストレッチ方法~首のコリなどの解消に!

◇肩のストレッチ方法:肩関節の柔軟性を高めるメリット
肩のストレッチ方法
本記事では1つの方法をご紹介のみですが、過去記事では肩周辺をまんべんなくほぐす5ステップのストレッチをご紹介しています!


肩のストレッチ方法:肩関節の柔軟性を高めるメリット

◇肩甲骨ストレッチの効果:5分から出来る肩甲骨のこりを解消する方法
肩甲骨ストレッチ
体の前で交差させた両腕を、図では右腕を上方へと伸ばします。
菱形筋、前鋸筋をストレッチできます。

肩甲骨ストレッチの効果:5分から出来る肩甲骨のこりを解消する方法

◇腕のストレッチ方法~二の腕や手首のストレッチ~
腕のストレッチ方法
テーブルや椅子などの程よい高さに肘を乗せて行うストレッチ方法です。


腕のストレッチ方法~二の腕や手首のストレッチ~

◇腹筋(腹直筋・腹斜筋)をストレッチする方法
腹筋のストレッチ方法
初心者でも比較的簡単に行える腹筋のストレッチとして、コブラを行なってみてください。
うつ伏せで寝そべった状態から両腕で徐々に状態を起こします。
下半身が浮かないように、下腹部が地面から離れないように行いましょう。

腹筋(腹直筋・腹斜筋)をストレッチする方法

◇太もものストレッチ:大腿四頭筋のストレッチ方法
太もものストレッチ方法
寝そべった状態で、片腕を枕にしつつ、頭から爪先までが一直線になるようにキープしながら、カカトをお尻に近付けるようにストレッチします。


太もものストレッチ:大腿四頭筋のストレッチ方法

◇ハムストリングスのストレッチ
ハムストリングスのストレッチ
ベッドなど少し高さのあるところに腰掛け、片足を前へと伸ばし、太もも裏をストレッチします。
過去記事では中級者〜上級者まで実践するストレッチ方法をご紹介しています。

太もも裏のストレッチ:ハムストリングスのストレッチ方法

◇ふくらはぎのストレッチ(下腿三頭筋:腓腹筋とヒラメ筋のストレッチ方法)
ふくらはぎのストレッチ

上図は腓腹筋のストレッチです。
タオルを使って、ふくらはぎの上部に効いている事を確認しながら行いましょう!

ふくらはぎのストレッチ(下腿三頭筋:腓腹筋とヒラメ筋のストレッチ方法)

◇すねのストレッチ:前脛骨筋のストレッチ方法
椅子に座った状態で右足を左膝に置き、右手で右足首を掴みます。
すねのストレッチ

足を底屈したままアシストするように左手でしっかりと足の甲からつま先を押してあげましょう。

このストレッチ方法以外にもう一点のやり方を過去記事で紹介しています。


すねのストレッチ:前脛骨筋のストレッチ方法

ストレッチの効果まとめ

皆さん、如何でしたでしょうか? 一概にストレッチをして“身体を伸す”といっても、関節の可動域が広がるには様々な要因がありましたね。他にもストレッチには血行を良くするという効果などもありますが、今回はストレッチのメインの効果である可動域を広げるということに集中させて書かせて頂きました。

☆今回のチェックポイント☆
✔ストレッチをすると筋肉を伸すのではなく、緩める事が出来る
✔ストレッチをすると腱の長さが長くなる
✔ストレッチをすると筋膜と軟部組織の癒着を剥がす事が出来る

<著者プロフィール>

今田悠太

ロサンゼルスを中心に活動する、パフォーマンスコーチ。
卒業大学:カリフォルニア州立大学ロングビーチ校
専攻:キネシオロジー
経歴:
09-現在 アメリカ独立プロバスケットボールリーグ:ヘッドストレングスコーチ
07-14アメリカのスポーツ研修関係のツアーの通訳
09-現在パーソナル・パフォーマンスコーチ
<理念>
一般の男性、女性のフィットネスの指導から、人種問わず世界で活躍する プロアスリートまで幅広く指導。日米の長所を組み合わせた、身体の軸を意識した独自のトレーニングメソッドで、今までになかったトレーニング理論を作り上げ、リハビリからパフォーマンストレーニング(競技力向上)を行う。 世界には眠っている才能が多くあると感じ、少しでも個人の才能が表に出るきっかけになればいいという思いから“RISE”というグループを立ち上げる。 人と人の繋がりの中で才能が開花していくのを助け合いたいと願い、日々奮闘中。

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