中鎖脂肪酸の体への影響やダイエットとの関わりについてご紹介します。

健康維持やダイエットのための『脂質の摂り方』について数回に渡ってご紹介してきました。

今回はテレビCMなどでもお馴染みの『中鎖脂肪酸』について健康面やダイエット目的での活用について詳しく解説します。

中鎖脂肪酸とは?

以前にご紹介した脂質の分類は大きく分けると『飽和脂肪酸』と『不飽和脂肪酸』だとご説明しました。

飽和脂肪酸にはその他の分類方法があり、炭素数の鎖の長さで分類されます。

短鎖脂肪酸:炭素数が4以下
中鎖脂肪酸:炭素数が12以下
長鎖脂肪酸:炭素数が12以上

(*この炭素数による区切りには諸説あります)

参考:Wikipedia

一般的な食用油は長鎖脂肪酸が多く、牛乳やバターには中鎖脂肪酸や短鎖脂肪酸も含まれています。

短鎖脂肪酸や中鎖脂肪酸はその他の脂肪と比較して分解されやすく、エネルギーとして利用されやすいという特徴があります。

それでは中鎖脂肪酸と長鎖脂肪酸の体内での代謝を見てみましょう。

中鎖脂肪酸が脂肪になりにくい理由

中鎖脂肪酸が脂肪になりにくい理由
右図が長鎖脂肪酸を摂った際の体での代謝の流れです。

左が中鎖脂肪酸を摂った際の代謝の流れです。

<長鎖脂肪酸の代謝の流れ>
長鎖脂肪酸は小腸で分解され、吸収された後、リンパの流れに乗って体中に運ばれます。
肝臓や脂肪細胞、筋肉などの体内に分解・蓄積され、必要に応じてエネルギーに分解されます。

消化・吸収が遅い特徴があります。

油っこい食事を食べた後に胸焼けしたり、おなかが減るまでに時間がかかるのは炭水化物や糖質と比較して消化吸収が遅い点があります。

<中鎖脂肪酸の代謝の流れ>
長鎖脂肪酸と異なり、小腸で分解されること無く吸収されます。
そのため素早く体に取り込まれ、肝臓でエネルギーとして分解されやすい特徴があります。

中鎖脂肪酸を多く含む食品

牛乳や乳製品
パーム油
ヤシ油

牛乳や乳製品には脂肪分のうち3~5%、パーム油やヤシ油は5~10%が中鎖脂肪酸です。

◆特定保健用食品

中鎖脂肪酸とダイエットとの関係

中鎖脂肪酸を配合した食用油を使っているからと言って、「揚げ物や炒めものを食べ放題!」、「運動も必要なしでダイエット!」とはなりません。

中鎖脂肪酸は吸収のスピードと代謝のスピードが早く、エネルギーになりやすいだけであって、過剰摂取した場合は体に蓄積されます。

また、特定保健用食品に認定されている「ヘルシーリセッタ」などには『トランス脂肪酸』が含まれています。

健康的な食材に敏感な方は「エコナ油の問題」についての記事などを見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

『トランス脂肪酸』については後日また詳しい記事を公開します。

日清サラダ油 1.5g
日清キャノーラ油 1.5g
日清べに花油 0.3g
日清ヘルシーライト 1.0g
日清ヘルシーリセッタ 1.5g
日清ヘルシーコレステ 1.6g

引用:日清オイリオグループ 食用油のトランス脂肪酸の含有量は?

参考までに販売停止したエコナは100gあたり5.2gのトランス脂肪酸が含まれていたようです。

米国食品医薬品局(FDA)には、一食当たりトランス脂肪酸が0.5g未満(油脂の場合100g当たり3.5g未満)の場合に0gと表示できる基準があり、当社は既にその水準に達しております。

引用:日清オイリオグループ トランス脂肪酸への対応

後日公開予定の記事ではWHOが勧告するトランス脂肪酸の最大摂取量などと比較して安全性や懸念点をご紹介します。

このトランス脂肪酸の観点からも中鎖脂肪酸を含む油だからといって過剰な摂取は体への影響があると覚えておいて頂ければと思います。

◆中鎖脂肪酸で持久力が上がる??
もう一点ダイエットと関わりがありそうな情報をご紹介します。

10名の被験者を対象に2週間中鎖脂肪酸を含む食事をさせたところ、長鎖脂肪酸を含む食事をさせた対象よりも中程度の負荷の持久運動の持続時間を長く出来たという研究データがあります。

この研究では限界を超えた後の運動時間に1.5倍の差が出たとされています。

被験対象が少なく、中鎖脂肪酸の商品を販売している日清オイリオグループさんのデータですので、あくまで示唆レベルではありますが、運動を積極的にする方や競技を行う方も中鎖脂肪酸への切り替えは効果が期待できるかもしれません。

参考:日清オイリオグループ 中強度の自転車エルゴメータ運動における中鎖脂肪酸摂取の影響

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