一般的なイメージとして、柔らかい体ほど良いと思っている方が多いように感じます。

『柔軟性は大事!』
『ちゃんとストレッチをしないと怪我をするよ!!』
と口酸っぱく教育されてきたのではないでしょうか?

『筋肉が固い(柔軟性がない)から怪我をするんだよ~』
『ちゃんとストレッチしたほうがいいよー?』
なんてセリフを良く聞きます。

果たしてそれは事実なのでしょうか?

柔軟性があればあるほどいい?柔軟性の本当

私達の関節は可動域もというものがある程度決まっています。それは一人一人個人差はありますが、可動域は腱の硬さ、筋肉の長さ、靭帯の硬さでほぼ決まります。人によっては元々靭帯がゆるかったり、筋肉が硬かったりと様々なのです。

柔軟性がないと特定の部位だけ動きが制限されてしまい、その結果他の部分の代償動作を引き起こします。足首が曲がらずに歩いたと想像してみてください。変な歩き方になってしまいませんか?これが代償動作です。

ではどのくらい柔軟性があればいいのでしょうか?
本来、個々の構造によって異なるので一概にこれがベスト!という数値は正直私は割り出せないと思っています。しかし、自分にとっての必要な柔軟性は“相対的”に調べていけばある程度わかってきます。

◆相対的に柔軟性があるかどうかを調べる方法。
まずは自分の左右差を比べる事です。右と左のハムストリングの柔軟性の差はどのくらいあるのか? 右と左のふくらはぎのストレッチをしたらどちらがより固いのか。トランクローテーション(体幹ねじり)は左右どちらがより回旋するのか。左右の差を埋めることが大切です。

適切な柔軟性はあまり使わない方の身体が知っている!

右利きの人であれば投げる時に右肩を使います。そうすると自然と右が固くなってきます。利き手でない左肩はおそらく右よりも柔軟性が残されているでしょう。その左肩の柔軟性を目安としてみてください。基本は左右差を比べて柔らかい方が基準です。自分の適切な柔軟性がわからなかければ自分の身体に聞くのが一番!

筋肉の柔軟性を高める方法

筋肉には柔軟性を高める方法がいくつかあります。
①神経的: PNFなどを利用する
筋肉の長さや緩み具合は神経がコントロールしています。筋紡錘、ゴルジ腱器官,
固有受容器等の反応を利用して、拮抗筋を緩めたりします。詳しくは以下の記事から読んでいただけたらと思います。

PNFとは?PNFストレッチのやり方

②筋膜リリース
筋肉を包む筋膜が癒着してしまうと筋肉や関節の柔軟性を妨げてしまう場合があります。筋膜リリーステクニックを利用してその癒着を剥がしてあげることでそれまで妨げられていた可動性がアップします。

筋膜リリースの効果〜ストレッチなどで癒着などを改善する概念とメリット

③物理的: 静的ストレッチ、ジョイントモビライゼーション
静的ストレッチでは物理的に筋肉を引き伸ばします。速くやってしまうと防御反応で逆に縮んでしまうのでゆっくりと行いましょう。大きな効果は期待できないものの、多少の変化はあるでしょう。また、ジョイントモビライゼーションは関節包(関節を包む風船のようなもの)を緩めることができます。関節が固まっているのは関節包が固まっているのかもしれません。

筋肉の柔軟性に関するまとめ

筋肉の柔軟性はもちろん必要ですが、個々によって必要な柔軟性は違います。柔軟性を他人と比べることなく、自分の身体の左右差などから判断してみましょう。筋肉の柔軟性を高めるにはいくつか方法があり、それら全てを行わないと最大の効果は得られません。是非、3種類のアプローチで柔軟性を高めてみてください!

<著者プロフィール>

今田悠太

ロサンゼルスを中心に活動する、パフォーマンスコーチ。
卒業大学:カリフォルニア州立大学ロングビーチ校
専攻:キネシオロジー
経歴:
09-現在 アメリカ独立プロバスケットボールリーグ:ヘッドストレングスコーチ
07-14アメリカのスポーツ研修関係のツアーの通訳
09-現在パーソナル・パフォーマンスコーチ
<理念>
一般の男性、女性のフィットネスの指導から、人種問わず世界で活躍する プロアスリートまで幅広く指導。日米の長所を組み合わせた、身体の軸を意識した独自のトレーニングメソッドで、今までになかったトレーニング理論を作り上げ、リハビリからパフォーマンストレーニング(競技力向上)を行う。 世界には眠っている才能が多くあると感じ、少しでも個人の才能が表に出るきっかけになればいいという思いから“RISE”というグループを立ち上げる。 人と人の繋がりの中で才能が開花していくのを助け合いたいと願い、日々奮闘中。

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