ダイエット目的や美しいスタイルを目指して、男性であれば「憧れの細マッチョを目指して」など日夜エクササイズを行っている方も多いのではないでしょうか?

当サイトでも効率的なエクササイズ方法の一つとして「スクワット」を複数の記事でおすすめしてきました。

最近では海外で話題のスクワットチャレンジが日本でも話題になり、女性も痩せたり、メリハリのあるスタイルを目指してスクワットに励んでいる様子をツイッターなどでも見かけます。
「腹筋するよりもスクワットの方が効率的!(痩せる)」という記載をネットなどでよく見かけます。

それはどうなのでしょう?

今回はそんな疑問にお答えしつつ、皆さんの目的に合わせたトレーニングやエクササイズのヒント、そしてスクワットなど全般に当てはまる「痩せるための筋トレ」のヒントとなるような記事をご用意しました。

実践編の正しいスクワット方法、ご自身の体に合わせた負荷調節、膝などを痛めないための注意点を総まとめした記事もご用意していますので、ぜひ参考にしてみてください。

腹筋とスクワットの消費カロリーと使われる筋肉

まず分かりやすい指標として、腹筋とスクワットの消費カロリーを比較してみましょう。

◆消費カロリーの比較(10分間、体重50kg想定)
スクワット:約44kcal
腹筋   :約33kcal

50(kg)×1(h)×5METs×1.05=262.5kcal÷6=10分で約44kcal
50(kg)×1(h)×3.8METs×1.05=199.5kcal÷6=10分で約33kcal

METsという運動強度と消費カロリーを示す指標で計算すると1.3倍程度の差です。

◆スクワットで使われる筋肉
腹筋運動で鍛えられる筋肉は「腹直筋」が中心ですが、スクワット時は以下の体の中でも大きな筋肉が使われます。

大殿筋
脊柱起立筋
腹直筋
ハムストリングス
大腿四頭筋
大殿筋脊柱起立筋腹直筋ハムストリングス

一つの結論としてはスクワットの方が、腹筋運動よりも広範囲、かつ体の中でも大きめの筋肉が動員されることは間違いありません。
(お尻・背中・腹筋・前もも・もも裏の筋肉が動員されます)

ただ、ネットなどで見かける「腹筋500回=スクワット15回」だからスクワットの方が効率的、痩せると言うのは消費カロリー面から見れば正しいとはいえません。

また、「腹筋500回=スクワット15回」は同じ分の筋肉量を増やすために必要なトレーニング回数と言及するサイトもあります。
この記載に対する根拠となる研究結果や論文などは見つけることは出来ませんでした。

スクワットの方が動員する筋肉の部位が多く、大きな筋肉を使う動作であることから、
腹筋とスクワットの筋肉量を増やす効果は差があり、スクワット方が効率的に筋肉量を増やすことは可能ではあると言えます。

ですが、腹筋の30倍以上の筋肉量を増やす効果がスクワットにあるとは到底思えませんし、その根拠が記載されていない以上、安易には信じられません。

下半身の強化は老化による怪我の予防や血行の改善など健康面でのメリットは沢山あります。

では「痩せたい!」そんな目的に対して「スクワット」は有効なのでしょうか?

スクワットをする目的が「痩せたい」なら!

スクワット(その他の筋トレも含めた筋トレ)の目的が「痩せたい」だとしたらその他にも注意すべき点があります。

先ほどの消費カロリーの例をもう一度振り返ってみましょう。

◆消費カロリーの比較(10分間、体重50kg想定)
スクワット:約44kcal
腹筋   :約33kcal

また、運動や筋トレにより、基礎代謝が増えることにより、痩せやすい体質に変化するという記載もまま見受けますが、筋肉量が増えることにより、基礎代謝がどの程度上がるかといいますと、、、

非常に少ないです…。

1kgの筋肉が増えることで1日13~50kcal分基礎代謝が増えるという説が有力です。
(国立健康・栄養研究所)

特に女性の場合、筋肉量を増やすようなトレーニングは大変ですし、簡単には筋肉は増えません。

・スクワットや腹筋により、筋肉量が増え、基礎代謝が向上して、太りにくくなる。
→これは、難しい、もしくは基礎代謝が増えたとしても僅かで、誤差の範囲だといえます。

以上から、
1.筋トレ単体で考える消費カロリーはそこまで多くない。
2.スクワット(もしくはその他の筋トレ)で基礎代謝が増えることを期待するのは難しい。

だからといって運動をしなくていいかと言うとそんなことは決してありません。

スクワットなどで身につく基礎的な筋力は動ける体を作り、下肢の静脈還流量を増やすことで「むくみにくい体質」にもなります。

<スクワットや筋トレをダイエット(痩せる)に活かすには?>
・週2〜3回を目安にスクワットなどを実践
・可能であればその他の筋トレなども組み合わせる(体幹トレーニングなどでもOK!)
・日々の歩く量を増やしてみましょう!(通勤通学に+15分から!)
・軽めのカロリーオフ、糖質オフを心がけてみましょう。

肝心な事は、筋トレやエクササイズの他に、食事による影響も考えることです。

どうしても運動をすると、安心感から食べても良いと思ってしまいがちですし、激しい有酸素運動などは食欲にも繋がりがちです。

先ほどのスクワットなどの消費カロリーからも分かる通り、運動で100kcal消費することは大変(スクワットなら約20分!)でも、食事や甘いお菓子などで食べる100kcalはあっという間です。
(例:ご飯普通盛り→ご飯大盛り:+100gで150kcal以上増となります。要はご飯大盛りにしただけで、その日の100kcalの消費は帳消しとなります。)

そしてカロリー過多な食生活を続けていては運動をいくらした所で痩せることは出来ません。

運動にマイナス面は基本的にはありませんので、スクワットなどにプラスして、軽めのカロリーオフを意識することで、ダイエットにプラスの結果が出ます。

以上から、痩せたいからスクワットをする!と決意された方は、
「腹筋500回=スクワット15回」には根拠が曖昧ですし、
スクワット15回で痩せることに過度な期待を持つことは禁物です。

※運動による消費カロリーと食物から摂取するカロリーは計算方法も異なりますし、摂取する栄養素の違い、体質などに応じて前後しますのであくまで目安として比較のための記載となります。

腹筋運動に注力しすぎるデメリット

また、腹筋運動ばかりすることには別のデメリットもあります。

10~20年前に積極的に行うべきとされていた、「普通の腹筋運動」や「エビ反りになる背筋運動」は、現在は椎間板などの損傷のリスクを高めるとする専門家が増えてきています。
(参考:体幹とは?体幹部を鍛えるメリットや効果とは??

最近話題に事欠かない「体幹トレーニング」などは一つの箇所の筋肉をターゲットとしたトレーニングを行うのではなく、実際にスポーツなどで使われる動作に近く連動した動きの中で筋肉を鍛えることに重点が置かれています。

また、いわゆる腹筋運動のように特定の箇所ばかりをトレーニングすることは、骨格筋の歪みを生じる可能性があります。

先ほど記載した筋トレと消費カロリーの関係を振り返りますと、特定箇所のトレーニングを集中的に行なったからと言って、その部分が痩せたり、全身の脂肪が減ることが効率的に起こるわけではありません。(全く効果がない訳ではありませんが、効率的ではありません。)

ですので、「お腹を痩せたい!」と思い腹筋を100回行うことは効率的でないばかりか、怪我や痛みの原因となってしまう可能性を高めます。

筋肉の発達には一定の休息が必要でもありますので、鍛える箇所をローテーションしたり、1日で沢山のメニューをこなす際も全身のトレーニングメニューを考えたほうが良いでしょう。
(例:スクワットを行なったのであれば、翌日は腕立て伏せ、もしくはスクワットを3セット+腕立て伏せを3セットなど)

スクワットの方が腹筋よりも痩せられる??のまとめ

結論から言えば「腹筋」よりも「スクワット」の方が広範囲を刺激でき、ダイエット目的の全身運動としては効率的だといえます。
また、「スクワット」は様々なバリエーションがあり、ご自身の体の状態に合わせた負荷調整なども
簡単な点はメリットですし、「しゃがむ・立ち上がる」という動作自体がヒトの生活の動作としても
欠かせませんので、体一つで手軽にできるスクワットは老若男女取り組みたいエクササイズの一つだといえます。

ただ、スクワットだけで痩せられると判断することは間違いです。
(これは腹筋に関しても同様です)

最近話題の体幹トレーニングやHIITトレーニング(高強度インターバルトレーニング)に関しても、それだけで痩せるということはありません。
(健康・痩身にプラスには働きますが、その他の要素も加味する必要があります。)

ことダイエットに関して言えば、「筋トレや運動で増やせる基礎代謝は僅か」ですし、運動で100kcal消費することは大変ですが、食事から摂取する100kcalはあっという間です。

健康目的の方は特に気にせず、正しいフォームで、ご自身の筋力に合わせたスクワット方法を選択して継続してみましょう。

ダイエットや痩せる目的で効率的なエクササイズの一つとして、スクワットを実践する方は
「スクワットを行なっているから安心!」ではなく、
「スクワット+その他のエクササイズ」や「スクワット+軽めのカロリー制限」
を意識して、継続していただくことが大切です。

運動でとても大きなダイエット効果があるとする表現はよく見かけますが、その効果や効率も、
食事のことを一切抜きにして考えることは無理だといえます。

もしスクワットを実践しているのに痩せない、そんなご意見をお持ちの方は、ぜひ一度食事面に関しても振り返りを行なってみてください。

過度な糖質制限や食事制限はオススメできませんが、軽めに糖質を中心に、可能であれば脂質量も見直しつつ、野菜中心・タンパク質多めの食生活を意識することでスクワットや筋トレの効果が感じられるはずです。

<スクワットと腹筋のまとめ>
◆デメリット
・スクワットも腹筋もそれだけでは痩せることは難しい。
・スクワットの方が効率的な運動ができる
・腹筋のし過ぎは怪我や筋肉バランスを崩してしまう可能性が高い
・運動により、基礎代謝が増える量は僅か

◆メリット
・スクワットにより下肢の静脈還流量が促されむくみの改善や血行の改善に役立つ
・スクワットは広範囲を鍛えることができ、下半身の強化ができる
・筋トレによりホルモンの働きが活発になる

◆正しいスクワットの実践方法
正しいスクワットの実践方法
より詳しいスクワット方法の解説、そして様々なバリエーションのスクワット方法は以下の記事をご参照ください。
10以上のバリエーションをご紹介しています!

正しいスクワットのやり方難易度別まとめ

以上です。
運動を全くせず、食事制限だけに頼ったダイエットは不健康なばかりか、リバウンドしやすく筋肉量も減らしてしまいがちです。
ぜひスクワットなどの運動を組み合わせつつダイエットを実践してみてください。

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