体幹の脊柱起立筋や多裂筋をストレッチして腰痛や背中の痛みなどを緩和

2018年2月13日

背中側の筋肉をほぐして美と健康を手に入れましょう!
背中側の筋肉が弱ることで前傾姿勢になり、いわゆる猫背や反り腰と言った見た目のスタイルの悪化させてしまう他、腰痛や肩こりを初めとした体の不具合だけでなく、代謝不良により痩せにくい体質になるなどの影響があります。

美容やスタイル維持といった観点からも背中側の筋肉を鍛えて、ほぐしてあげることはとても大切だと言えます。

前回は体幹トレーニングの方法として背中の筋肉(脊柱起立筋や多裂筋)を鍛える方法をご紹介しました。

今回は背中側の筋肉、脊柱起立筋や多裂筋を主にストレッチする方法をご紹介します。

背中や腰の痛みの原因となる脊柱起立筋や多裂筋のコリ

まずは前回のおさらいで脊柱起立筋と多裂筋の図をご紹介します。
脊柱起立筋と多裂筋の筋肉図
図のように脊柱起立筋は腰から背中にかけて広範囲に存在し、猫背がちな方はこの筋肉が弱っていたり、凝り固まっている傾向があります。

背骨に痛みを感じる場合は背骨と隣接した、上図の多裂筋に痛みが生じている可能性があります。

脊柱起立筋はアウターマッスル(外側)、多裂筋はインナー側(内側)の筋肉です。

詳しいそれぞれの働きなどは前回記事をご覧ください。
脊柱起立筋と多裂筋の働きと体幹トレーニングで鍛える方法

脊柱起立筋群をストレッチするメリットとは?

脊柱起立筋群は背骨のアラインメントに直接関係する筋肉群です。それはなぜかというと、椎骨(背骨の一つ一つ)に直接付着しているので、筋肉のコリや硬さ、長さの微妙な変化が直に背骨のに影響してきてしまうからです。背骨を健康に保つにはこの背骨の正しいアラインメントが必須です。
では、正しいアラインメントが保てるとどのようなメリットがあるのでしょうか?
good

  1. 自律神経が整いやすくなる
  2. 脊柱のアラインメントは姿勢にも影響がありますがそれだけではなく、脊柱の中を通っている神経の伝達にも影響があるとされています。背骨の歪みによって神経が圧迫されたりすると神経の伝達が悪くなり、結果的に身体に不調をきたす可能性があります。神経の通り道である脊柱のコンディションを保つためにも脊柱起立筋群のストレッチは不可欠です。

  3. 姿勢が良くなる
  4. 背骨のアラインメントを整えるということは正常な背骨のS字カーブを形成するということ。綺麗なS字カーブは美しい姿勢の源。丸まった背中や、無理に胸を張った姿勢ではなくナチュラルで美しい姿勢が手に入ります

  5. 運動パフォーマンスの向上や、怪我予防に繋がる
  6. 綺麗なS字カーブが形成出来るということは、運動時に走ったり跳んだりするときに背骨へかかる負担を最小限に出来るということです。滑らかなS字カーブはバネのように身体が受けた衝撃を吸収してくれます。結果として怪我予防に繋がったり、身体が力を出す時にスムーズに力を伝達できるようになります。

  7. 呼吸がしやすくなる
  8. 身体をのけぞったり、背中まるめたりしながら呼吸をしてみて下さい。息がしづらいのではないでしょうか? 正しい姿勢が取れるようになると呼吸がしやすくなります。沢山の酸素を身体に取り込むことが出来て頭もすっきりします。呼吸は精神にも大きく関わってきます。呼吸を深くゆっくりと出来るようになれば気持ちも落ち着くでしょう。

胸椎サークルで脊柱起立筋群を緩める

胸椎(胸あたり)周辺の筋肉を集中的にストレッチして緩めていきたいと思います。胸骨は背骨の中では比較的可動域の多いエリアです。呼吸や姿勢に大きく関わってくる部分ですので、無理をしない程度にしっかりと動かして周りの筋肉を伸ばしていきましょう。
胸椎サークルで脊柱起立筋群を緩めるストレッチ方法

  1. 椅子やバランスボールなどに座り、両手を胸の前で交差させましょう
  2. 椅子に座ることで下半身の動きを制限することが出来るので、胸椎の動きに集中しやすくなります
  3. みぞおちあたりを中心として、ゆっくりと上半身を右回りにまわしていきましょう
  4. 動作はゆっくりと、そして大きくがポイントです
  5. 左回りも同様に行います。呼吸を止めずに、鼻から吸って口から吐きましょう
  6. 首も同時に動かしてあげると胸椎がより動かしやすくなります
  7. 硬い部分があればその部分を少し長めにストレッチしてみましょう

仰向けに寝て腰捻りストレッチ①

仰向けに寝て腰捻りストレッチの実践方法

  1. 仰向けに寝て身体中の力を抜きます
  2. 足を反対側へ、クロスさせて股関節と膝を約90°に曲げます。角度はあくまでも目安なのでこだわらなくてもOKです
  3. 両手は真横に広げて地面を抑えるようにしてください
  4. あとはクロスした足の重みにまかせて背中の伸びを感じましょう

  5. 反対側も同様に行います

仰向けに寝て腰捻じりストレッチ②

上記のストレッチとほぼおなじなのですが、今回はストレッチポールを使用します。
仰向けに寝て腰捻じりストレッチするやり方

  1. 仰向けに寝てストレッチポールを身体の横に縦におきます
  2. 身体を横に向けて、足をクロスさせてポールを膝で押さえます。軽くポールが動かない程度に押さえましょう
  3. おへそがポールの方へ向くようにして両手を前方へ伸ばします
  4. ゆっくりと片手をあげて胸を開いていきます。この時に膝がポールから離れないようにしてください
  5. 頭もしっかりと腕を追っていきます
  6. 反対側も同様に行います

座ったままストレッチ

座ったままストレッチ

  1. まず背筋を伸ばして右手を天井へ伸ばします
  2. 左手で右手の手首当たりをつかみ、身体を真横に倒していきます。この時に、身体の側面がストレッチされていることを確認しましょう
  3. 横に倒したまま、身体を前方に丸めていきます。思いっきり猫背になるイメージです
  4. 反対も同様に行いましょう

猫のポーズで多裂筋を刺激

それでは実践編として、背中側の筋肉のほぐし方をご紹介します。

ネコのポーズは多裂筋・腰方形筋など腰の痛みと関わりの深いインナーマッスルをほぐすのに最適なストレッチです。
猫のポーズで多裂筋をほぐす

四つん這いの状態で呼吸を止めないように腰を上げ下げしながら反らせます。

ヨガのポーズで脊柱起立筋をほぐすストレッチ

以下のヨガのポーズは脊柱起立筋をほぐす為に有効です。
負荷がそれぞれ若干高いので、注意点を確認の上、実践をお願い致します。

ヨガ:鋤(すき)のポーズで背中ほぐし

※首や肩・腰に傷害を持つ方、重度の腰痛・肩こりの方は本エクササイズを行わないようにしましょう。
※準備運動として長座の状態で前屈などを行なってから行いましょう。
ヨガ:鋤(すき)のポーズで背中ほぐし

体に辛さを感じる方は無理をしないようにしましょう。

椅子に座ったまま脊柱起立筋をほぐす方法


こちらの動画では座ったままでできる背中の筋肉のほぐし方が解説されています。

以上です。
背中の筋肉をほぐしながら、正しい姿勢を身につけて健康的で美しいスタイルを手に入れましょう!

今回は背中の筋肉を中心としたストレッチ方法のご紹介でしたが、痛みやコリの根本解決のためには「ほぐす」だけではなく、正しく筋肉を鍛えて上げる必要もあります。

運動不足の解消からスポーツのパフォーマンス向上まで色々な体幹トレーニングの方法をご紹介していますのでぜひ参考にしてみてください!
体幹トレーニングの方法や効果をどこよりも詳しく解説!