<水泳の筋トレやダイエット効果を総まとめ>消費カロリーや注意点とは?

2018年6月1日

みなさんはダイエットのために運動をすると考えた時に何を思い浮かべますか??ランニングやサイクリングが効果的な運動を出来ると思い浮かべる方も多いと思います。

実は水泳はランニングやサイクリングに匹敵するほど効果的な運動が出来ます。
消費カロリーも同じ時間で行う運動と比較して高く、忙しい方でも短期間でダイエットに取り組む事が出来ます。

プールダイエットをオススメする理由

  • 足腰やヒザなどの関節を痛めにくい。
  • 汗をかいても気にならない。
  • 水の抵抗で効果的にエクササイズできる。
  • 腕や足、お腹など全身に効果的!
  • カロリー消費が多い運動が出来る。
  • 泳ぐ事でストレス発散が出来る。
  • 筋肉太りになりにくい。
  • 水中は脂肪の燃焼効果が高い。

夏場などの運動は汗ばんでしまって嫌だ!という方も多いかと思いますが、水泳なら汗をかいても気にならないですよね♪

暑い時期に外での運動は熱中症などにも注意しなければなりませんがプールでは暑い時期の運動も安心です。
(プールにいるからと言って水分補給できる訳ではありませんので、適切な水分補給を行いましょう。)

クロールや平泳ぎなど泳法を変える事で運動強度を調節する事が出来ますし、水中ウォーキングなどご自身の体の状態や痩せたい部分別などで工夫をする事が気軽にできる点も嬉しいですね!
ダイエットを始める時に女性ですと特に運動で足や腕が太くなってしまう事を心配される方が多いです。

本格的に競技を行うとがっちりしてしまうイメージの強い水泳ですが週2〜3回程度の水泳ですとシェイプアップ効果の方が高く、ランニングなどよりも全身を動かす運動になりますので筋肉太りや水太りは気にしなくて大丈夫です。

健康的なダイエットにうってつけのプールで行うダイエットを始めてみましょう。

カロリー消費量

水泳はサイクリングやランニングに匹敵するくらい運動効率が高く、体を動かしてダイエットするには効果的な運動が行えます。

ランニングやウォーキングなど色々な運動がありますが、その運動の強さと量を示す指標として「メッツ(METs)」という単位を使います。
(詳しくは厚生労働省の資料をご覧下さい www.mhlw.go.jp/shingi/2006/11/s1109-5g.html)

「細かい事はいいから始めてみる!」という実践重視の方は【水泳はダイエットに効果的】とだけ覚えていただければOKです☆

メッツの比較

参考のため、資料より抜粋しました。

メッツの計算式は後ほどご紹介しますので、まずはメッツが大きいほど運動量が多いと思ってご覧ください。

3.5メッツ:自宅でできる体操
4メッツ:水中ウォーキング、早歩きのウォーキング
6.5メッツ:エアロビクス
7メッツ:背泳ぎ、ジョギング、サッカー
8メッツ:ゆっくりのクロール(約45m/分)、サイクリング、ランニング(134m/分)
10メッツ:平泳ぎ、ランニング(161m/分)、ラグビー
11メッツ:クロール(約70m/分)、バタフライ

抜粋をご覧いただくとその他の運動と比較して、水泳が非常に運動量が多い事がわかりますね!

メッツによる消費カロリーの計算方法

肝心のメッツを使った消費カロリーの計算方法です。
この計算には年齢は関係なく、体重と運動した時間だけが関係しています。

メッツを使ったカロリー計算式
[メッツ]×[運動時間(時間)] ×[体重(kg)]×1.05=[消費カロリー(kcal)]

例えば体重60kgの人が平泳ぎを30分行った場合の消費カロリーは以下になります。

10メッツ×0.5時間(30分)×60kg×1.05=315kcal

運動単位でカロリー計算をしてレコーディングをされる方は覚えておきたい計算ですが、そこまでやらない方は「水泳」がカロリー消費の高い、質の高い有酸素運動が出来る!とだけ覚えておくだけで大丈夫です!

最近はレコーディングしやすい、運動時間の入力だけでカロリー計算と消費カロリーを記録してくれるスマートフォン向けのアプリも多数ありますので記録を付ける事でダイエットのモチベーションが保てそうな方は使ってみて下さい。

水泳ダイエットの注意点

  • 準備運動を欠かさずに!
  • 冷えに注意!
  • 水分摂取は事前に!
  • 息継ぎはしっかりと!

準備運動はどの運動を行うにも必須ですが、水泳は特に気温よりも低い水温に浸かる事が多いので体全体や体の各部位の関節を温める目的でも十分な準備運動と運動後のクールダウンのストレッチやマッサージを心がけて下さい。

体が冷えてしまうと痩せにくい体になってしまいます。
水泳中は体を動かしているので冷えを感じる事はすくないと思いますが、泳ぎ終わった後や帰宅時に冷えてしまわないように注意しましょう。

水泳は運動量も多いため水分消費が大きい事はもちろんですが、陸上の1.5倍程度の汗をかくとも言われています。
水の中にいるからと言って水分をとらないと大変な事に!
程よい水分補給を水泳前(1時間前程度に250ml~400ml程度)に摂取してから行いましょう。

運動量を増したいからといって必死に泳ぎ続けてしまうと息継ぎがおろそかになってしまいます。

水泳ダイエットに役立つ!

◆クロールよりも長く泳げる!

◆水泳にピッタリのiPhoneアプリ♪
Swim Noteは水泳のトレーニングを記録する事が出来ます。大会などに出る方は記録を付ける事も可能で便利です。
Swim Note – sabitori works

◆Androidアプリ
SWIMMING TIMER

水泳に筋トレの効果はあるのか?

私の子供の頃の習い事といえば水泳がとても多かったのを覚えています。今でもそうなのでしょうか。。。小学生の頃、水泳をしたあとはものすごくお腹が空いたのを覚えています。授業でもプールがあったのでほとんどの方は水泳が出来るのではないでしょうか? 

誰でも出来る水泳にもし筋トレの効果があったら。とても魅力的ですね!
実際に水泳は筋トレの効果があるのかを検証してみたいと思います。

まず筋トレを知ろう!

筋トレの効果はあるのか?という疑問に答える前に、まず筋トレとは?というところから言及したいと思います。

筋トレとは筋力/筋肉トレーニングの略ですから、筋力アップや筋肉をトレーニングできていれば筋トレです。筋肉というのは、日頃受けている刺激よりも大きな負荷がかかったときに、一時的に筋肉が損傷しますが、その後修復してさらに強化します。その繰り返しが筋トレであり、身体を発達させる方法なのです。

筋トレには種類がありそれぞれに目的があります。一般の方が筋トレをする理由の中には、

  1. 筋肥大 (筋肉を大きくして造形美を目指す)
  2. 筋トレした結果痩せる (ダイエット)
  3. 筋持久力をつける (マラソンや健康)
  4. 力を強くする (リハビリやレクリエーショナルスポーツ)

等が主な理由で求める結果なのではないかと思います。
では、水泳でこれらの結果が得られるのでしょうか????

水泳に筋トレの効果がある理由

1)筋肥大 (筋肉を大きくして造形美を目指す)

では水泳することで筋肥大をするのか? ここではアスリートではなく、一般の筋トレをあまりしたことがない方を例にご説明させて頂きます。

筋肥大は筋繊維が太くなることをいいます。自身の最大筋力の60-73%程度で重たいダンベルなどを使って筋トレしていると、筋肥大が起こりやすいのです。ですから、水泳をしているとき、水の抵抗を受けることで筋肉が60-73%の力を発揮していれば、理論的に筋肥大は起こり、筋トレの効果はあると言えます。

2)筋トレした結果痩せる (ダイエット)

こちらはどちらかと言うと筋肉へのアプローチではなく、脂肪燃焼に関連するので今回は言及しません。

3)筋持久力をつける (マラソンや健康)

筋持久力とは筋肉が長時間の間、力を出し続けられる能力の事をいいます。水泳では長時間水の抵抗を受けながら、泳ぎ続けますので確実に筋持久力がつきます。筋持久力をつけたいのであれば出来るだけ止まらずに泳ぎ続けることが必要なので、疲れたらすぐに休んでしまってはなかなか筋トレ効果はありません。出来るだけ自分の限界を伸ばしていくように頑張りましょう。

4)力を強くする (リハビリやレクリエーショナルスポーツ)

筋肥大をすると自然に力は強くなりますが、筋肥大をしなかったとしても力は強くなります。それは神経がより筋肉とうまく連動して働き、筋肉繊維の動員数が増えるからです。眠っている筋肉が覚醒するといえばわかりやすいかもしれません。水泳をすることで筋肉が刺激され、細かい使っていなかった部位まで刺激がいくので、筋トレの効果が確実にあります。

このように、水泳では“水の抵抗”を利用することによって筋肉に負荷をかけて筋トレの効果を得ることが出来ます。一概に筋トレの効果といっても種類がありますので、得たい効果によって泳ぎ方を変える必要はあります。水泳選手の体つきを見ていただくとわかるように、一般の方よりは確実に太い身体をしています。それだけでも筋トレの効果があることはわかると思います。水泳は陸上と違って関節への負担が少ないという利点もありますので、是非筋トレのメニューの一つとして取り入れて頂けたらと思います。

ダイエットや筋トレに適した水泳のメニュー

 
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水泳を本格的にしていなくても大丈夫です。軽く泳げれば十分水泳の効果はあります。ランニングもいい有酸素運動ですが、水泳も非常にいい有酸素運動になります。ランニングよりも全身の筋肉を使う運動になりバランスもいいと言えます。

ランニングは足ばかりに筋肉がつきますが、水泳はよりバランスよく筋肉がつくので、綺麗に筋肉をつけたい方にはオススメです。では、水泳がどのようにダイエットに適しているかを説明するために、一つ例を出して説明したいと思います。

水泳が脂肪燃焼に働く理由

元オリンピック水泳選手、マイケル・フェルプスが一日に1,2000kcal燃焼していた理由
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水泳オリンピック選手にマイケル・フェルプスという選手がいたのを御存知でしょうか? 彼は一日に12,000kcal摂取しなければ体重を維持出来ないほどだったそうです。

普通の一般男性の一日に必要なカロリーが約2000kcal前後ですので6倍のカロリーが必要だったわけです。彼は一日にハードに3-4時間の練習をこなしていましたし、身体も大きく、筋肉量も一般人より多かったので、一般の方がそこまで消費することは現実的ではありませんが、水泳がカロリーを燃焼するのにいいということがわかると思います。

ここで一つ注意したいのは、実は水泳の運動自体だけではこれほどのカロリーは消費できません。どちらかと言うとこちらの方が重要かもしれません。“水”は空気に比べて熱伝導率が約24倍もあります。つまり、空気よりも24倍熱を逃がしやすいのです。

熱を逃がしやすいということは、水の中にいると空気中(陸上)にいるときよりも早いペースで体温がどんどん奪われていきますよね?しかし、体温が奪われては身体は危険と察知します!それ以上体温が下がるといけないので身体は自然と代謝を上げて体温を調節するので熱を生成するためにどんどん糖分や脂肪を燃焼させることで体温を維持しようとします。このプロセスがカロリー消費するキーとなる部分であり、水泳の最大の特徴といってもいいかもしれません。
運動と体温の維持。これら2つの要素によって水泳はダイエットに適してるといえます。

オススメの水泳メニュー

では、一般の方が行える水泳メニューをご紹介致します!

初心者編 (トータル約20分)

初心者の方がずっと止まらずに泳ぎ続けるということは実はかなりハードになものです。ジョギングやランニングも初めは歩いたり走ったりを繰り返すように、水泳も同じようにまずは慣れる事から始めましょう!

①ビート板を使って平泳ぎをする (5分間)
②ビート板を使ってバタ足 (5分間)
③【平泳ぎ(60秒間)→ 水中ウォーキング(30秒間)】×3セット
④【クロール (30秒間)→ 水中ウォーキング(15秒秒間)】× 3セット
⑤【立泳ぎ (30秒間) → 水中ジャンプ (10回)】×3セット

本気で泳げば泳ぐほどこのメニューでもハードになってしまいますので、この内容が続けられるペースで是非試してみてくださいね!20分間止まらない事を目標に行って下さい。

中級者~上級者編 (トータル約20分)

中級者編は背泳ぎ、バタフライなども出来る事を想定してメニューを組んで行きます。中級者の方は続けられるように、上級者の方は一つ一つの種目をしっかりと追い込んで行って下さい。

①ビート板を使って平泳ぎ(120秒間)
②ビート板を使ってバタ足(120秒間)
③ビート板を使ってドルフィンキック(120秒間)
④【平泳ぎ(60秒間)→ 水中ウォーキング(30秒間)】×3セット
⑤【クロール (30秒間)→ 水中ウォーキング(15秒秒間)】× 3セット
⑥【背泳ぎ (60秒間)→ 水中ウォーキング(30秒秒間)】× 3セット
⑦【バタフライ(30秒間)→ 水中ウォーキング(15秒秒間)】× 3セット

水泳はランニングと同等、もしくはそれ以上の効果が期待できます。しかし、水中では重力の影響がとても少ないがために重力に対する拮抗筋を鍛えるという意味ではランニングに劣ってしまいます。その代わり関節への負担が少ないなどのメリットもあります。水泳のメリット・デメリットをしっかりと考えた上で、バランスよくダイエットを行ってくださいね。

<著者プロフィール>

今田悠太

ロサンゼルスを中心に活動する、パフォーマンスコーチ。
卒業大学:カリフォルニア州立大学ロングビーチ校
専攻:キネシオロジー
経歴:
09-現在 アメリカ独立プロバスケットボールリーグ:ヘッドストレングスコーチ
07-14アメリカのスポーツ研修関係のツアーの通訳
09-現在パーソナル・パフォーマンスコーチ
<理念>
一般の男性、女性のフィットネスの指導から、人種問わず世界で活躍する プロアスリートまで幅広く指導。日米の長所を組み合わせた、身体の軸を意識した独自のトレーニングメソッドで、今までになかったトレーニング理論を作り上げ、リハビリからパフォーマンストレーニング(競技力向上)を行う。 世界には眠っている才能が多くあると感じ、少しでも個人の才能が表に出るきっかけになればいいという思いから“RISE”というグループを立ち上げる。 人と人の繋がりの中で才能が開花していくのを助け合いたいと願い、日々奮闘中。

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