お腹周りのダイエットに役立つインナーマッスルの鍛え方って?

2017年4月7日

今回もプロ格闘家や個人の方向けのフィットネス指導、スポーツメーカーへのトレーニングプログラムの提供をしているCOREN’CODE(コアアンドコード)さんに『お腹周辺のインナーマッスルを使ったトレーニング方法』の解説をお願いします!

今回は、お腹にスポットを当てた記事内容となっています。インナーマッスルとは?といった基本となる考え方・言葉の定義に関しては、同じくコアアンドコードさんにご提供頂いた『ダイエットに効果的なインナーマッスルの鍛え方って?』をご参照ください。

皆さん、こんにちは。今回でインナーマッスルの記事は2回目です。
今回のテーマ、お腹周りのダイエットに役立つインナーマッスルの鍛え方ですが、これは難しいテーマですね〜。でも、皆さんが頑張ってくれるなら、一生懸命書いていきます!!

個々の姿勢によって、トレーニングの仕方も変えるべきですが、今回は姿勢には着目せずにトレーニングによるダイエットに欠かせない共通項(キーポイント)を使って解説していきます。以下の文章では共通項をキーポイントと記載します。

お腹周辺のインナーマッスルを使ったトレーニング方法

それでは、男性でも女性でも、そして初心者でも高齢者でも簡単に行なえる、お腹のインナーマッスルが主役となるトレーニングを3つ紹介します。

1:ニーリング・トランク・ローテーション
これは、高齢者や初心者にも簡単に行なえるお腹周辺のインナーマッスルのトレーニングです。
膝に障害がある方は椅子に座って行なっても良いので、手軽に行なってみましょう。

<手順1>
柔らかいものを床に敷いて、初心者は脚を少し開いて膝立ちになります。上級者は膝を揃えるとレベルが上がります。重さは個人レベルで構いませんが、初心者や高齢者用に今回はペットボトルを利用します。

<手順2>
ペットボトルを持ちながら、両腕を伸展位に保ちます。
ニーリング・トランク・ローテーション1
肩のインピージメントがある場合には抱えても構いません。
そして、お腹をドローインさせます。

<手順3>
ドローインをキープして腹部に力が入っている感覚を保ったまま、胸椎から身体を左右に最大限に回旋させます。
お腹をドローインさせても息は止めない様にしましょう。
ニーリング・トランク・ローテーション2

またドローインが難しい、たいへんな方は胸椎の回旋時に一回一回息を強く吐きながらお腹を凹ませることでインナーマッスルが勝手にトレーニングしてくれます。ロング○○○ダイエットはこの原理ですね(笑)。

◆回数とセット数
初心者・高齢者のように筋力がない方は、最初は左右7回ぐらいを2〜3セットをできるようにしましょう。
男性・女性は関係なく慣れてきたら、回数でなく、例えば好きなミュージックをかけながら、その音楽が終わるまで延々と行ないます。
大事なことは、レベルに関わらず、しっかりとお腹が凹むのを意識して、体幹の安定性を保つようにゆっくりと回旋することです。

◆インナーマッスルターゲット
腹横筋・内腹斜筋・外腹斜筋など

◆キーポイント
「運動面」・・・水平面
「重力」・・・ノーマル(人が通常生活するように頭部が上方を向いています。)
「負荷」・・・自由
「時間(回数)」・・・数分間
「可動域」・・・代償動作が起きない程度
「意識」・・・お腹周りに常に意識します

◆注意事項
股関節が動いてしまう、身体が左右にブレるなどの代償動作をしないようにしましょう。

2:サイドプランク+オプション
<手順1>
横向きに身体を倒して、肘で支える。肘は肩の延長上に直線の位置におく。前
腕部を身体の前に出して、掌を床につけて身体を安定させる。身体が安定したら、腰に手を当てても良いです。
サイドプランク2 3

<手順2>
上腕で上手くバランスをとることができたら臀部を挙上して、片足、片腕の前腕の2点だけが床に接地した状態で身体を真っ直ぐにしてバランスをとります。

サイドプランク2 4

<手順3>
接地していない腕を身体につけた状態で初心者は10秒くらいからトライして、中級者以上は30秒間キープ。
サイドプランク3
段々慣れてきたら、60秒以上キープしてみましょう。キープする時間が過ぎたら、一度、床に身体を戻して、またトライ!!
初級者は2〜3セット、中級者以上はミュージックを掛けて、ノリノリで?!
終わるまで行なってみましょう!!

◆回数とセット数
初心者・高齢者のように筋力がない方は、最初はサイドプランクだけを数秒間できるようにしましょう。男性・女性は関係なく慣れてきたら、各種目を回数でなく、例えば好きなミュージックをかけながら、その音楽が終わるまで延々と行ないます。大事なことは、これは難しい筋トレですから、無理なく少しずつレベルをあげて行く事です。

◆インナーマッスルターゲット
腹横筋・内腹斜筋・外腹斜筋・多裂筋・中臀筋・梨状筋・双子筋など

<オプション>
1.レッグリフト:身体の直線ラインが崩れないように、脚を出来るだけ上に挙げてか
ら下に降ろす。
上記+インナーマッスルターゲット:中臀筋・梨状筋が追加

2.ランニング:脚を上下させて戻したら、上側の脚の股関節と膝を屈曲させて、臀部
膝を使って走る動きを行う。
上記+インナーマッスルターゲット:中臀筋・梨状筋・腸腰筋群が追加

◆キーポイント
「運動面」・・・前額面(身体の側面)
「重力」・・・床面側(身体の側面)が落ちようとします。
「負荷」・・・自重
「時間(回数)」・・・数秒〜数分間
「可動域」・・・なし
「意識」・・・お腹周りに常に意識します

3:セイリングでお腹のインナーマッスル強化

<手順1>
硬い床でしたらヨガマットなどを敷いて、膝を軽く屈曲させて座位になります。

<手順2>
身体を床に近づけるように傾けていき、ドローインをしながら無理のない角度
で止めます。

インナーマッスルを鍛えるセイリング2 6
両肩は90°の屈曲位、両腕は伸展位です。
ドローインが目的ですので、骨盤はニュートラルか、もしくは多少後傾位にした方が意識しやすい場合があります。

意識しやすい方で行ないましょう。またできれば両膝の間にクッションなど家にあるものを挟めて、骨盤底筋群にも力が入るようにします。

<手順3>
ドローインを保ち、腹筋群を固めたまま、胸椎をゆっくりと左右に可動域を大きく使って回旋させます。
インナーマッスルを鍛えるセイリング2 7
写真のように回旋する側の腕は、肩は0°に戻り、肘は屈曲位になります。
身体が傾斜することで、脊柱起立筋群のアウターマッスル(浅層筋)や多裂筋郡(回旋筋・棘間筋・横突間筋)のインナーマッスル(深層筋)も働きます。

◆回数とセット数
初心者・高齢者のように筋力がない方は、最初は左右7回ぐらいを2〜3セットをできるようにしましょう。男性・女性は関係なく慣れてきたら、回数でなく、例えば好きなミュージックをかけながら、その音楽が終わるまで延々と行ないます。大事なことは、レベルに関わらず、しっかりとお腹が凹むのを意識して、体幹の安定性を保つようにゆっくりと回旋することです。

◆インナーマッスルターゲット
腹横筋・内腹斜筋・外腹斜筋・多裂筋・骨盤底筋群など

◆注意事項
腰痛を持っていらっしゃる方は無理に身体を後傾しないようにしましょう。
身体を回旋して、どこかに痛みを感じる方は、後傾位でキープするだけでも充分です。

◆キーポイント
「運動面」・・・水平面
「重力」・・・床面側(背中側)が落ちようとします
「負荷」・・・自重
「時間(回数)」・・・数秒〜数分間
「可動域」・・・骨盤が床から離れないように
「意識」・・・お腹周りに常に意識します

お腹周辺のインナーマッスルの基本概念

このテーマに関して、解り易く説明する為に2つの構成で組立てたいと思います。

1:お腹周りのインナーマッスルを効率的にトレーニングするには?
2:そのトレーニングでダイエットにつなげるには?

今回は、さらに初心者から上級者までが理解できるように、いくつかのキーポイントを使ってアプローチしていきます!!

<1.お腹周りのインナーマッスルを効率的に使ってトレーニングするには?>
トレーニング時にお腹周りのインナーマッスルを効率的に使うにはどうしたら良いのでしょうか?
時間を大切に使うためにも、なるべく効率よくお腹周りに効果を出したいですね。

全てを書こうとすれば、膨大な文章になってしまいますから、まとめると「様々な運動面を使って、身体を色々な方向に向けて上手に重力を利用し、フォーカスするお腹周りの部位に意識をしながらトレーニングする。」という事ですね。

キーポイントは「運動面」「重力」「意識」になります。

<2.そのトレーニングでダイエットにつなげるには?>
次に、1.のトレーニングをダイエットにつなげるにはどうしたら良いのでしょうか?

これも簡略的にまとめると、「軽い負荷を使って、なるべく長い時間や多い回数を繰り返し、筋全体を使う為に可動域を大きくして、フォーカスするお腹周りの部位に意識をしながらトレーニングする。」という事になります。

キーポイントは「負荷」「時間(回数)」「可動域」「意識」になります。

上記の1.と2.は一見、非常に密接につながるように感じますし、効果的な感じもします。
しかし、前提条件・基本原則として、ダイエットに関しては「食べた量<エネルギー消費量」です。
これをもう少し簡単に説明すると、運動した量を増やして、食べ方を修正すれば、必ず痩せます。
つまり、よく動いて、腹7分目にしましょう!!と、元も子もない話になりますが、でも、これから紹介するインナーマッスルのトレーニングで、しっかりとダイエットに繋がるように楽しんでください!!

それでは、インナーマッスルを上手に使ってダイエットできるトレーニングを3つ紹介します。
インナーマッスルの稼働率をなるべく増やし、今回はお腹周りをスッキリとさせることに焦点を当ててみました。

どうでしたか?

お腹周りのインナーマッスルを鍛えてダイエットに役立てて下さい。
また次回もお楽しみに!!

<著者プロフィール>

株式会社CORE N' CODE

ストレングス&コンディショニングスペシャリスト
株式会社CORE N’ CODE
『核心は頑張った者のみが解る暗号である。』

→ 急上昇中!!:日本代表

埼玉県を中心に活動するCSCS(ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)早稲田力也が運営する。クライアントは柔術、空手、総合格闘技のプロを中心に、一般の男性と女性のダイエット・フィットネス指導も個人契約で受注している。

お腹のインナーマッスルをストレッチするメリット

以下は当サイト美wise編集部より、追記です!

お腹のインナーマッスルだけを鍛える事は、背筋とのバランスを崩してしまうなど、デメリットが出る可能性があります。今回コアアンドコードさんからご紹介頂いたお腹のインナーマッスル強化法に関しては、お腹だけでなく、その他の部位も動員して行うトレーニング方法でしたので、1箇所だけを鍛えてバランスが崩れてしまうことはあまり考えられません。
ただ、トレーニングは全身のバランスを考慮しながら行う方が無難かと思います。

そして、お腹周辺のインナーマッスルを強化するトレーニング後は、ストレッチなどの整理運動も大切です!

本記事をご提供頂いたコアアンドコードの早稲田トレーナーのお知り合いに提供頂いた以下記事も参考になると思います。

腹筋(腹直筋・腹斜筋)をストレッチする方法

詳細は上記をご覧頂きたいと思いますが、体幹トレーニングなどで固くすることばかりに気を向けてしまうことはデメリットが起こりがちです。ぜひインナーマッスルを強化するトレーニング後にはストレッチなども取り入れてみてください。