肩甲骨のストレッチ24選〜肩甲骨はがしで肩のゴリゴリ解消方法

2018年5月14日

肩こりや首の痛みの緩和や猫背などの姿勢の改善に役立ち、身体の基礎代謝を上げることができるいい事尽くめの「肩甲骨のストレッチ方法」をシチュエーション別で17点ご紹介します!

デスクワークで疲れを感じたり、仕事に行き詰まりを感じたときは「オフィスでもできる運動」、自宅などリラックスした状態で十分な時間が取れるようであれば「ヨガなどを組み合わせた肩甲骨はがし」などなど…!
目的や時間の余裕に合わせて肩甲骨のゴリゴリ解消運動を試してみましょう。

肩甲骨がゴリゴリ音がする理由は?

肩甲骨ストレッチの実践編の前に、肩甲骨からするゴリゴリという音の原因を掘り下げてみましょう。

肩は関節の中でも比較的自由度の高い動きが可能です。物を持ち上げたり、投げたり様々な動きに対応しているため、肩関節や肩甲骨周辺の筋肉・腱は複雑に入り組んだ形状から成り立っています。
なんで肩の関節がゴリゴリするの?
本来、肩甲骨というのはかなり動きの自由度が高く、プラプラと宙に浮いているような構造をしていて、筋肉によって固定されているようなものなので、筋肉のバランスが崩れてしまうことで位置がずれやすい部分でもあります。位置がまた、腕を上げ下げするためはこの肩甲骨が自由に動く必要があり、肩甲骨が凝って動きづらくなると肩が上がりにくくなったり痛みが出たりなど、影響が大きいのでしっかりと緩めてあげる必要があります。

肩周辺のインナーマッスルと周辺の筋肉

肩周辺の筋肉を確認してみましょう。

肩周辺の筋肉の解説図

  1. 僧帽筋 (Trapezius)
  2. 菱形筋 (Rhomboid)
  3. 肩甲下筋
  4. 小円筋
  5. 前鋸筋 (Serratus Anterior)
  6. 広背筋 (Latissimus Dorsi)
  7. 肩甲挙筋 (Levator Scapulae)

これらをストレッチすることで得られる効果としては、

  1. 背中の張りの軽減
  2. 首が動かしやすくなる
  3. 肩が上がりやすくなり
  4. 頭痛、肩こりの緩和

などで頭痛や肩こりがある方は特にストレッチしたい箇所です。

複雑かつ現代人はデスクワークなどで前傾姿勢になりがちなため、肩への負担がかかりやすい傾向があります。

肩甲骨周辺の筋肉の過緊張や軽いコリが負の連鎖に

本題の肩のゴリゴリの原因ですが、その要因は筋肉の過緊張や歪みが挙げられます。
肩のゴリゴリやコリの原因
軽度であれば自然と歪みは治りますが放置してしまうとコリがコリを呼び、痛みを悪化させてしまったり、状況によっては次第に歪みへと繋がります。
そしてその歪みや筋肉のコリそのものにより、肩を回した際などにゴリゴリと音がする場合もあります。

肩甲骨のゴリゴリを改善するには?

軽度な場合は、悪化の元を断つ事が大切です。

  • 姿勢が悪い人であれば姿勢を正す習慣を意識する
  • 運動不足であれば肩を回したり定期的なストレッチなどで血行を促進

ストレッチは肩甲骨など関節周辺の筋肉をほぐす効果はありますが、万能ではありません。
※その他にも特定のスポーツなどによる肩のオーバーユース(使いすぎ)によっても肩甲骨の違和感や痛みに繋がる可能性もあります。この時、ストレッチなどは有効な場合もありますが専門の医師の指示に従ってください。
※ストレッチや日々の生活習慣の改善を意識しても改善が見られない際は、整形外科などでお医者さんの診察を受けましょう。

四十肩や五十肩など、肩関節の変形を伴っている場合もあり、急に生じた痛みなどには注意しましょう。本記事ではそのような急性の症状を対象にした記事ではございません。

立ってできる肩甲骨ストレッチの方法

両腕を前後左右に開いて動かせるスペースさえあればできる肩甲骨ストレッチ方法をご紹介します。先程のオフィスでも実践可能なストレッチよりもスペースが若干必要ですので、出勤前の朝、入浴後のリラックスタイムなどの肩甲骨ほぐしとして最適です。

①首倒しストレッチで肩甲骨をストレッチ

肩甲骨をストレッチする首倒しストレッチの実践方法

  1. 左手で頭の右側に手を当てて、右手で首の付根あたりの僧帽筋を押さえます
  2. そのまま頭を左に倒していき、首の右側をストレッチしていきましょう
  3. 反対も同様に行います

この首倒しストレッチは、僧帽筋を抑えることでよりストレッチ効果が発揮されます。僧帽筋は首にもつながっているので、手始めに首は関係ないと思わずに是非お試しください。

②三角筋ストレッチ

肩甲骨ストレッチに役立つ三角筋のストレッチ

  1. 片腕を前方へ出します
  2. 身体の前にクロスさせて
  3. 反対の腕で押さえて手前に引くようにします

③肩甲骨回し

肩甲骨を出来るだけ大きく回すようにして肩甲骨をストレッチしていきます。
肩甲骨回しストレッチ1

  1. まずは両肩を耳に近づけるようにして出来るだけ高く肩甲骨を挙上させます
  2. 両肩をできるだけ下げるようにし
  3. そこから肩甲骨と肩甲骨の間を広げるようにして肩を前にだしていきます
  4. 開いた肩甲骨を、今度は閉じるようにして可能な限り寄せていきます
  5. ぎゅーっと肩甲骨をくっつけるように背中の筋肉を絞っていきます
  6. 両腕を横に出し、肩甲骨が回転するように両腕を頭の上へ挙げていきます

④壁付き肩甲骨回し

両手を壁について少し押すことで肩甲骨をほぐすのに関わってくる筋肉に刺激を与える事が出来ます。
壁付き肩甲骨回しストレッチ

  1. 肘を真っ直ぐ伸ばして壁に両手を押し付けます
  2. そのまま肩甲骨を寄せ
  3. 肩甲骨を広げ
  4. 挙上
  5. そして下ろしていきます

動作中は終始、壁を押しながら行ってみてください。

⑤肩甲骨スライド

肩甲骨をスライドさせてストレッチする
両手を前方へ伸ばして肩甲骨を前へズラすようにします。出来るだけ遠くへ腕を伸ばすように意識し、肩甲骨を出来るだけ大きく動かしましょう。背中が丸くなるようなイメージで動かします。
肩甲骨の後ろにひきつけてストレッチする
前方へ思いっきり伸ばしたら、今度はゆっくりと後ろへ引いて肩甲骨を寄せて行きます。腕は“W”になるようにして後ろへ引いてみましょう。

⑥両肘を前後へ動かす

両腕の肘を前へ出して肩甲骨のストレッチ両腕の肘を後ろにひきつけて肩甲骨のストレッチ
肩甲骨周りのストレッチをするには肩の筋肉も伸ばす必要があります。まずは腰に手の甲を当てて、前方へゆっくり肘を押し出します。このストレッチは、両肘を前に出す際に背筋が丸まらないよう、胸を張って行いましょう。両肘を前に出した後、今度は出来るだけ後ろへと持っていきます。この時に肩甲骨を寄せるのがポイントです。肩周りがストレッチされた感じがするのであればいいですが、人によっては多少痛みを感じる場合があると思います。痛みを感じる場合には我慢せずに別のストレッチ方法を選ぶのがいいでしょう。

⑦両腕バンザイ肩甲骨ストレッチ

両腕をバンザイして肩甲骨のストレッチ
両腕をバンザイして、首の後ろを触るような感じで片方の肘を曲げましょう。もう片方の腕で、肘を押さえて身体を横に倒して行きます。ゆっくりと倒したあとに身体を元にもどし、今度は逆も行います。脇の下から身体の側面がストレッチされていればOKです。肩甲骨に関係ないように思えますが、肩甲骨の縁や広背筋をストレッチすることによって、肩甲骨周りも緩める事が出来ますので関係ないと思わずに是非やってみて下さい。
各ポーズを10回ずつ行ってみて下さい。

⑧肩甲骨を開く運動

肩甲骨を開く運動
顔の前で腕を合わせて肩甲骨を開いて、閉じてを繰り返す運動です。

⑨肩甲骨を上げ下げする運動

肩甲骨を上げ下げする運動
⑧のポーズから肘を上へと出来る限り上げます。

⑩肩甲骨を閉じる運動

肩甲骨を閉じる運動
自然と開いていってしまいがちな肩甲骨を閉じる運動です。
肩を寄せるイメージでゆっくりとおこないましょう。

⑪肩の旋回運動

肩の旋回運動
運動前などに行う準備運動と同じ動作です。
クルクルと20回ほど回したら逆方向に回します。

肩甲骨はがしで姿勢矯正&肩の稼動域を広げるエクササイズ

こちらは立って行うので自宅に帰ってじっくりとコリをほぐしたい時に役立ちます。

オフィスでも出来る肩甲骨のストレッチ

まず最初に『オフィスなどでも手軽にできる肩甲骨のストレッチ』を3点ご紹介します。
休憩時間中など、定期的にストレッチする習慣をつけ、疲れや肩甲骨のゴリゴリを未然に防ぐことができるとベストです!

⑫ワシのポーズの上半身のみ(菱形筋、僧帽筋)

菱形筋、僧帽筋をほぐすストレッチ
背筋をスッと伸ばして両腕を胸の前で交差させます。

交差させたら手のひらを合わせます。

腕を前に突き出すようにグッと伸ばし上方へ。

菱形筋、前鋸筋を狙ったストレッチです。

⑬腕を挙げて側屈(広背筋、前鋸筋)

すっと姿勢よく立ち、片腕を挙げ、挙げた腕と逆方向に身体を倒します。
広背筋、前鋸筋をほぐすストレッチ
脇腹や、肩が伸ばされていることを意識しましょう。

⑭腕上げ+首倒し(肩甲挙筋)

背筋をスッと伸ばし腕を挙げ、挙げた腕とは逆方向に首を倒します
肩甲挙筋をほぐすストレッチ

この三種類で肩甲骨のストレッチが手軽に行えます!
全て10秒~30秒間程度行って下さい。

私自身も姿勢が悪い状態が長く続くと、肩甲骨周りが張ってきて頭痛や肩こりになってしまうことがあります。

そうなってしまう前にこれらのストレッチをすることで、
肩甲骨周りの筋肉の緊張がほぐれ、頭痛や肩こり、首痛を予防することが出来ます。

⑮首を曲げて20秒キープ!

オフィスでも出来る肩周りの運動1
耳を肩にくっつけるイメージでキープするだけです。

⑯ひねりを入れて肩こり解消体操

オフィスでも出来る肩周りの運動2
⑮の運動からひねりを入れます。
目線を肩に持っていくイメージで20秒キープして下さい。

⑰肩甲骨を開くストレッチ運動

オフィスでも出来る肩周りの運動3
背伸びをした状態から肩をおろすだけです。
おろした状態で10秒ほどキープして、出来るようであれば同じ動作を10~20回ほど栗か返してみましょう。

詳しくはこちらの記事をご覧下さい♪

肩甲骨はがしで肩こりや肩の痛みを解消するストレッチ

こちらはイスに座りながらなどでも行えるのでコリや辛い状態を感じる前に行なうようにしましょう。

椅子を使った肩甲骨ストレッチの方法

身の回りにあるものを使ってストレッチを行うと、自分だけではできない動きをサポートしてくれるため、より効率的にストレッチできる場合があります。そこでここからは椅子を活用した肩甲骨のストレッチ方法をご紹介します!

⑱椅子を使って肩の過伸展ストレッチ

椅子を活用した肩甲骨ストレッチの方法
椅子やテーブルの背にして、腕を後ろに引っ掛けます。そのままゆっくりとしゃがむようにして身体を下げていき、肩の前部分が伸ばされるよにしましょう。この時に背筋を丸めてしまうと効果が半減してしまうので、出来る限り胸を張り、肺に空気をいっぱい吸い込んでストレッチしてみてください。

⑲椅子を使って上半身ひねり

下図右のストレッチ方法はメジャーなストレッチ方法なのでご存じの方も多いと思います。
軽く左右にひねるストレッチも肩甲骨のストレッチに役立つ
肩甲骨周辺から脊柱起立筋・広背筋など広範囲をストレッチでき、腰痛の予防などにも効果的です。

肩甲骨ストレッチに役立つヨガ

ヨガは肉体的にリラックスを促すだけでなく、心のリラックス効果も得られます。
手始めに手軽なヨガをおやすみ前などの習慣に取り入れると肩甲骨のストレッチにもなりますし、心からのリラックスになることもあります。
ストレス社会を生きる私たちに嬉しいお手軽なものを中心にご紹介します。

⑳ネコの背伸びのポーズ

ネコの背伸びのポーズで肩甲骨をほぐすストレッチ
正座の状態から図の状態まで移動させます。
じっくりと呼吸を続けながら20~30秒ほど図のポーズをキープします。

㉑牛面のポーズ

牛面のポーズの一部だけ実践してみましょう!
牛面のポーズ
牛面のポーズはしっかり実践しようと思うと股関節周辺の筋肉の柔軟性も必要とするポーズなので、まずは肩甲骨をほぐすのに役立つ、背中で両手をつなぐ練習を実践してみてください。

最初のうちは手を繋げなくて大丈夫です。左右の腕の上下を入れ替えて行いましょう。

その他にも色々なヨガがありますので、ぜひ習慣化のために参考にしてみてください。
ヨガポーズ一覧

動画で実践する肩甲骨ストレッチ

ここからは動画で肩甲骨はがしをご紹介します。
ヨガスタジオの先生や整体師さん、フィットネスのトレーナーさんなどが紹介している方法で若干難易度が高めです。
身体の固い方や肩甲骨にゴリゴリを強く感じる方などは、先ほどまでに紹介したやり方で肩周りをほぐしてから行いましょう。

㉒左右の動きで肩甲骨をほぐす

左右の動きで肩甲骨をほぐずストレッチ

リズミカルに肩甲骨を左右に動かしてほぐしていきます。

㉓自重を使って肩甲骨はがし

動画ではベンチプレス用の椅子などに手をついて行っていますが同様の運動はベッドや椅子などを使っても出来ます。

㉔肩甲骨をぐるっと回す運動


こちらの動画の方はすごく肩周りが柔らかい方のようですので参考にしてみて下さい。
途中辛いところがあると思います(汗)

以上です。
ゴリゴリに凝り固まった肩甲骨周りの筋肉をほぐして背中の痛みを解消する方法のご紹介でした。

リンパの流れなども良くなりますので、痩せやすい体質になり、猫背や首周りのコリをほぐせる肩甲骨はがし・肩甲骨のストレッチで背中の痛みやゴリゴリを解消しましょう。

<プラスαのストレッチが出来る方は!>
今回は肩甲骨を中心としたストレッチ方法のご紹介でしたが、ストレッチは身体のコリをほぐしたり、リラックス効果がある他、自宅で手軽に行なうエクササイズとしてダイエット効果も期待できます。
そんなストレッチの効果・やり方を詳しくまとめた記事がありますのでストレッチ習慣の参考にご覧頂ければと思います。

寝る前のストレッチでダイエット〜効果の高い簡単ストレッチ方法
<姿勢矯正ベルト活用のススメ>
ストレッチなどで肩甲骨周辺の筋肉をほぐしつつ、正しい姿勢をキープすることも一つの根本解決に役立ちます。
正しい姿勢がどうしても崩れてしまう、キープできないという方は姿勢矯正ベルトや猫背矯正ベルトの活用も日頃からの意識づけに役立つため、おすすめです!

姿勢矯正ベルトや猫背矯正ベルトで姿勢を正して美しいスタイルを♪