体を柔らかくする方法!固い体の原因とほぐす柔軟ストレッチ25選

2018年7月12日

体を柔らかくする柔軟ストレッチの方法と体が固い原因について詳しくご紹介します。

固い体は様々なデメリットがあります。

<体が固いデメリット>

  • 運動時に怪我をしやすくなる
  • 血行不良になりやすくなる
  • 疲労が回復しにくくなる
  • 腰痛、肩こりなどの痛みが生じやすくなる
  • 姿勢が悪化しやすくなる
  • 血行不良により、むくみや冷えの原因になる

体が固くなることのデメリットは怪我や血行不良、むくみなどの原因になり、疲れやすく腰痛や肩こりなどの原因になる事の図解
直接的に歪みや身体の痛みに直結する訳ではありませんが、何らかの不調の一旦となり得るのが体の固さです。
※柔らかすぎる体は特定のスポーツにおいて、怪我をしやすい体になってしまう場合もあります。本記事は、体が固いと感じている方向けの記事ではありますが、柔らかい体にも一定のデメリットが存在することを把握した上でご覧いただけると幸いでございます。

話を戻しまして、一般的に改善したい体の固さですが、その固さにはどのような理由があるのでしょうか?本題の体を柔らかくする実践方法の前に軽くご紹介します。

体が固い原因とストレッチの重要性

体の固さは先天的な個人差もありますが、以下の様な固くなる原因があります。

  • 筋肉の緊張
  • 運動不足
  • 骨格の歪みによる影響
  • 加齢

筋肉の緊張は心的な要素からも起こります。また、運動不足など筋肉が使われないことも固い体の原因となります。
この筋肉の緊張以外の要素として歪みにより、関節の可動域が減り、体の柔軟性が失われていることもあります。また、加齢により、筋力が衰える事で体が固くなります。

逆に体が柔らかすぎるデメリットもいくつかあります。日本人女性は体が柔らかい傾向があり、手を地面につけた時に猿腕(肘が外側に反ってしまう状態)になる人もいます。柔らかすぎる体も歪みの原因になってしまったり、長時間姿勢を保つことが大変な場合もありますが、基本的には関節の可動域の範囲内であれば問題はありません。

ストレッチにより、この筋肉の緊張をほぐし、血行を良くしながら骨格の歪みなどを改善していくことで柔らかい体へと変化していきます。
次の項目から実践方法をご紹介しますが、いくつか注意点をご覧ください。

<柔軟ストレッチの注意点>
✔無理なストレッチ(強い痛みを伴うなど)は決して行わないようにしましょう。
✔定期的に行いましょう(週2~3回目安)
✔数十秒伸ばせば効く訳ではない。

強い痛みを伴うストレッチや伸ばした状態で数十秒維持するなどは逆に筋肉の緊張を高めてしまう可能性がありますので、注意しましょう。

前置きが長くなってしまいましたが、以下から最初に下半身を中心とした柔軟方法、次にストレッチバンドを利用した方法、そして柔軟方法をご紹介します。

下半身を柔らかくする柔軟ストレッチの方法

下半身をメインとした柔軟運動のご紹介です。

前屈が辛い方などは動画で紹介しているポイントを抑えると徐々に楽にできるようにステップアップしやすい内容があります。

お風呂後など血行がよく体が柔らかいタイミングでチャレンジしてみてください!

前屈運動で太ももの裏側をほぐすストレッチ

前屈ストレッチで太ももの裏側をほぐす

足をクロスさせると辛い方は、両足をそろえた状態で行ったり、腰の幅程度に両足を開いた状態で行うとらくになります。

座った状態で行う前屈運動

座った状態で長座をしながら行う方法は負荷調整をし易いので、もし立った状態が辛い方は長座で行ってみてください。
座った状態で行う前屈運動

前屈が辛い場合の練習方法

前屈が辛い方は以下の動画を参考にしてみてください。

少しずつ体をほぐしていって前屈が徐々にできるようになるコツが紹介されています!体が硬くて普通の前屈が辛い方はぜひ定期的に行ってみてください。

大腰筋のストレッチ

腰の歪みを改善する大腰筋のストレッチ
股関節の周辺の筋肉(主に大殿筋・腸腰筋)のストレッチに役立ちます。
軽めの腰痛やデスクワークが長時間に渡る方に特にオススメの柔軟方法です。
このエクササイズで痛みを感じたり、辛い方はぎっくり腰などに要注意です!

柔軟性のチェックと前屈ストレッチ

体の柔軟性のチェックと前屈で体を柔らかくする下半身中心のエクササイズ動画です。ちょっと長めの動画ですが4つのエクササイズが紹介されていています。

ストレッチバンドを利用したストレッチ

1人でストレッチしている時って、誰かに少しだけ押してほしい!って思った事ありませんか?そんなときにはストレッチバンドを使ってその最後のひと押しをすることが出来ます。ストレッチバンドには輪っかがついていて、好きなように足を引っ掛けたり握った理出来るのでとても調節がしやすいです。

多方向の股関節ストレッチ

多方向の股関節ストレッチで体を柔らかくする

  1. まずは仰向けに寝ましょう
  2. バンドの端を足に引っ掛けて反対の端は自分の手で持ちます
  3. まずは足を真上に上げるところから。腰が反って地面から浮かないように注意しつつ足を胸へ近づけていきます。
  4. 膝は伸ばしきると脹脛がストレッチされてハムストリングが伸びないという方もいますので、ハムストリングと脹脛が両方伸びるように膝の曲げ具合を調節してみて下さい。
  5. 反対側の足はつま先が天井を向いているように固定しましょう。
  6. 次に足をその位置からそのまま横に開き、足の側面が地面へと近づけていきます。
  7. 開いている足の反対側の腰が地面から浮いてしまわないよう気をつけながら、出来る限り足を開いて地面へ。
  8. 扇子を開くように、横に倒した足を今度は頭の方へ近づけていきましょう。

ストレッチバンドを利用した体幹部のストレッチ

先程は股関節を多方向からストレッチしましたが、今度は体幹部をストレッチしていきましょう!
ストレッチバンドを利用した体幹部のストレッチで体を柔らかくする

  1. バンドを肩幅より広めに持って頭上へ
  2. ゆっくりと身体を左右に捻じります。雑巾絞りをしているようなイメージです
  3. 正面に戻ったら左右に身体を曲げて側面をストレッチしていき
  4. 左右に倒したまま捻じりを加えます
  5. 捻じりを加える時に足を少し内側にしておくとよりお尻周辺にもストレッチが加えられます。
  6. 正面に戻したらバンザイをしたまま身体を後ろに反りましょう。腹筋や胸がストレッチされます。反りすぎて腰を痛めないようコントロールしてくださいね。

動物の動きを取り入れたストレッチ

アニマルフローという、動物の動きを真似した自体重トレーニングがあります。マイク・フィッチというインストラクターが発案して以来、一気に広がりました。スムーズで理にかなった動きをするにはとて素晴らしい動きが盛り込まれています。その中からストレッチに使えそうなものをピックアップして皆さんにお伝えしたいと思います。

クラブリーチで体側や身体の前面を一気にストレッチ


クラブと蟹のことです。クラブの形からリーチ(手をのばす)動きでとても気持ちがよいストレッチが出来ます。その代わり筋力が少し必要であったり、最低限の腰の可動域が必要となりますので無理はしないで試してみて下さい。

1.まずは平らな地面に座って膝を曲げ、両手は後ろに付いて足は肩幅に開きます。
2.背筋をまっすぐ伸ばしておへそを前方へ押し出すイメージで、地面からお尻を数センチ浮かしましょう
3.肩がすくんでしまわないようにしっかりと肩を下ろして下さい
4.片手を浮かして天井の方へ手を伸ばし、身体をゆみなりに反らしていきます
5.身体を支えている方の腕でしっかりと地面を押して、同側の肩ごしに地面を見ます
6.天井へ向かって伸ばした手をかぶせるように今度は地面の方へ。
7.同様に反対側行って下さい

※腰痛や肩痛を抱えている方は必ず無理のない範囲で行いましょう

スコーピオンで股関節と身体の前面をストレッチ

サソリをモチーフとしたポーズです。こちらも少し筋力を必要としますので、運動に慣れている方にお勧めしています。先程のクラブリーチと同じでちゃんと出来ればとても気持ちが良いストレッチですので運動に慣れてきた方は是非これも試していただきたいです。

スコーピオンで股関節と身体の前面をストレッチ
1.うつ伏せに寝てつま先を地面に立てます。
2.くの字になるように腰を浮かせて下さい
3.右足を地面から浮かせていきます
4.浮かせた右足を反対の肩の方向へ近づけていきます
5.腕は伸ばしたまま地面から浮かないようにしっかりと踏ん張ります
6.反対側も同様に行います

上半身の柔軟ストレッチの方法

下半身の体の固さが気になる方は、想像するにスポーツをする方のほか、腰痛や骨盤の歪みなどが気になる方が多いと思います。反対に上半身の柔軟性が気になる方は、スポーツをする方は同様ですが、肩こりや首のこりなどが気になる方が多いのではないでしょうか。

肩甲骨周辺・肩の筋肉はなぜコリやすい?

肩は人体の中でも高い可動域を確保しています。その高い可動域を確保するために肩甲骨は鎖骨から宙吊りにされています。その可動域を維持しつつ、不安定な肩甲骨を支えるため、肩甲骨周辺には大小様々な筋肉が存在しています。
肩周辺の筋肉の解説図

  1. 棘上筋
  2. 棘下筋
  3. 肩甲下筋
  4. 小円筋

少し専門的になってしまいましたが、肩は複雑な動きに対応するために沢山の筋肉が関わっており、姿勢の悪化などによる影響で、それらの筋肉が硬直するなどしやすい箇所だと言えます。

定期的にエクササイズなどを実践しつつ、柔軟性を高める必要性が高い場所ですし、パソコン作業など現代における生活習慣が大きく影響していますので、定期的なメンテナンスは仕事のパフォーマンス向上などにも役立ちます。

猫の背伸びのポーズ

猫のポーズは肩甲骨の柔軟運動に役立つ
肩甲骨を柔らかくするためにはまずは猫のポースです。意外だと思いましたか?猫のポーズをすることで、肩甲骨の回転を作り出すことが出来ます。言いかえれば肩甲骨の必要な可動域の中でストレッチが出来る優れたポーズです。

①膝をついて正座をするようにして座ります
②両手は前方に出して地面へ
③お尻を踵に近づけていくようにしながら脇腹、肩、上腕三頭筋当たりを伸ばしていきます

※この時に意識したいのは、肩甲骨がちゃんと大きく動いているかどうかです。腕を伸ばすだけでなく、肩甲骨から伸びの動作が始まるように肩甲骨の動きを意識してストレッチをして下さい。腰を反らせすぎてしまうと、肩甲骨が動いているというより腰が曲がるだけになりがちなので注意しましょう。

腕捻じり

前にデューク更家さんのウォーキングが流行ったことがありますね。その頃、デュークさんが歩きながら腕捻じりをしていたことがありますが、これが肩甲骨周りの筋肉を緩めてくれるのです。是非お試しください。
腕捻じりで肩甲骨の柔軟運動
①両手を真横に伸ばして一直線になるようにします
②両手をまずは後ろへ思いっきり回していきます。腕の後ろ側に少し痛みを感じる人もいます
③今度は内側へ思いっきり回していきましょう。猫背にならないように、肩が前に出ないように注意しましょう
④両方向に捻ったら、今度は片腕は内回り、もう片方の腕は外回しにして捻じりを作り出します。雑巾絞りをするようなイメージですね。

ワシのポーズ

ワシのポーズで肩甲骨の柔軟運動
身体が固い方は少し難しいかもしれませんが、とても気持ちが良いので挑戦して欲しいポーズです。
①図のように腕を組み合わせ、手のひらを合わせます
②手のひらを合わせたまま、腕を上へ挙げていきます
③肩甲骨周りや肩の後ろに伸びを感じましょう
④腕を入れ替えて反対側も伸びるようにして、肘の高さが目の高さに来るよう頑張ってストレッチを続けてくださいね

ストレッチは毎日続ける事が大切です。ふと気づいた時に出来ますので、いつでもどこでも取り入れて頂けたらと思います。

腕と手首、肩のストレッチ


肩を上げた状態で肘を掴んで背中側に下ろす運動で肩を柔らかくする運動ができます。
手首を中心とした柔軟運動も紹介されています。
座った状態でも行えるのでデスクワークで肩こりや腕の疲れを感じた時にほぐす運動としても活躍します☆

体の側面の柔軟性を高める運動

開脚して体側をストレッチして身体の柔軟性を高める
長座の状態から、可能な範囲で両足を開きます。無理に開脚するのではなく、膝が浮かない程度に無理なく開いてみましょう。
その状態から、背筋を伸ばした状態のまま、体側を45°を目安に伸ばしていきます。

背中の柔軟性を高める短時間ストレッチ


上半身の柔軟性をチェックする方法と体を左右に倒すだけのストレッチです。10秒くらいでお手軽に出来て肩こりも楽になる柔軟運動です。

股関節の柔軟のメリット

股関節は足の骨(大腿骨頭)と骨盤をつなぐ大切な働きをする部分です。脚の骨や骨盤周辺の筋肉が複数接合しており、股関節の柔軟性が失われることによって、骨盤のゆがみや全身のゆがみの原因となることもあります。

今回は股関節周辺の柔軟性を高める方法とそのメリットについてご紹介します。

  • 血液循環の流れをよくする
  • 怪我の予防
  • 姿勢が良くなる
  • O脚やX脚の改善にも効果的

ウォーキングやジョギングを始めとしたダイエット目的の運動をよく行う方は事前の準備運動としても是非行っておきたいストレッチの一つです。

また、X脚やO脚などの脚のゆがみは骨盤から始まり、股関節、脚のゆがみへとつながっています。

目立つのはやはり脚の見える部分ですが、骨盤や股関節の柔軟を行うことで根本的な症状の改善に役立ちます。

股関節を柔らかくする方法

それでは具体的な股関節を柔らかくするストレッチ方法のご紹介です。

股関節を柔らかくする方法1
両足を肩幅より広げて出来る限り開きます。
つま先を外に向けながらゆっくりと膝が90度になるまで腰を落とします。
10秒キープで5セットを目標に行いましょう。

股関節を柔らかくするストレッチ2
両足を肩幅より広げた先ほどと同じストレッチの状態でスタンバイします。

腰を落とした状態のままで重心を片足へと移動させます。
ずらした状態で10秒間キープ、慣れてきたら5セットを目標に行いましょう。

こちらのストレッチで辛さを感じる方は以下の動画のように椅子に座った状態で行うと楽にできます。

徐々に体を柔らかくして慣れてきたら椅子なしで挑戦してみましょう!

イチロー選手も行っている肩入れストレッチ

先ほど紹介の股関節の柔軟方法に肩の柔軟をプラスした方法はこちらの動画を参考にしてみてください。

イチロー選手もよく行っているストレッチです。プロのスポーツ選手が行っているストレッチ方法で股関節や全身の柔軟性を高め、怪我をしにくい体、痩せやすい体を目指しましょう。

バレエストレッチが体を柔らかくする

バレエを基礎としたストレッチは身体の柔軟性を高めるために役立ちます。
その理由は、

  • 体の柔軟性が高まる
  • 正しい姿勢が身につく
  • 血行の改善
  • バランス感覚が身につく

です。

バレエは体の柔軟性や躍動感ある動きのためにしなやかな筋肉を必要とします。そして、美しい姿勢でいることも必要とされます。

当サイトでは正しい姿勢を身につける方法もご紹介しているのですが、体の歪み自体は見た目への影響(お腹が出て見えるなど)のほか、血行不良や冷え性の原因ともなります。

美しい姿勢と柔軟性の高い身体となることでダイエットにも役立ちます。美しい姿勢を手に入れたい方などはぜひ実践をおすすめします。

体を柔らかくするバレエストレッチ動画

バレエを習っている方や体が固いと感じる方へ、開脚をしやすくなるストレッチのご紹介です。

股関節の柔軟性や開脚しやすくなるバレエストレッチ

脇のストレッチ

自宅で寝ながらバレエストレッチ


こちらの動画では股関節の柔軟から、脚のエクササイズまでをおこなう方法が紹介されています。

立ち仕事などが長い方はむくみの解消のため、寝る前などに実践するとリラックスできます!

バレエの入門講座の紹介動画です。
準備運動としてのストレッチから始まり、今回画像や動画でご紹介したストレッチが一連の流れで紹介されています。(バレエ教室の紹介動画ですので、ちょっと内容は駆け足です…。)

体が柔らかくなる仕組み

体を柔らかくする具体的なストレッチ方法を中心にご紹介してきましたが、ここからはアメリカでパフォーマンスコーチとして活躍する今田トレーナーに具体的な仕組みについて解説していただきます!

身体は柔らかい方がいい。身体は柔らかいと怪我をしにくい。このような事を良く耳にします。これは必ずしも正しいとは言えませんが、”自分の本来の柔軟性”よりも硬くなってしまうとそれはもう身体に歪みが生まれてきます。怪我もしやすくなるでしょう。そんな時、どのように身体を柔らかくしていけば良いのでしょうか?

神経の仕組みを利用したPNFストレッチ

神経の働きを理解して体を柔らかくする
まずは脳からの指令を変えてしまう方法です。私たちの身体にはディフェンスメカニズムといって、自分の身体を守る機能が備わっています。筋肉に負荷がかかり(伸ばされたり、使いすぎたり)、もうこれ以上伸びたら筋肉や腱へのダメージが心配だからもう筋肉を伸ばさないようにしましょう~。。。というのがその機能の一つです。脳が筋肉に硬いままでいなさい!という間違った指令が慢性化した状態です。これを柔らかくするにはPNFというストレッチを行うと柔らかくなりやすいです。ようするに、筋肉がリラックスするので柔らかくなったと感じるのです。

詳しくはこちらの過去記事に解説していますので以下のリンクからご覧下さい。
PNFのやり方にも種類があります。

✔ホールド・リラックス法(PNFの種類1)
✔コントラクト・リラックス法(PNFの種類2)
どちらが自分にとって効果が高いかは経験のあるトレーナーが見ない限りは試してみるしかありません。でも試せばわかるので一般の方も是非トライして頂きたい方法です。
PNFとは?PNFストレッチのやり方

構造的に伸ばす(?)普通のストレッチ

これは様々な研究ではっきりと結果が出ていないのですが、筋肉や関節周りの組織自体が変形して柔らかくなる説があります。これはまだ未知の部分であり、これが可能なのかは解明していないものの、可動域が広がるのは間違いなさそうです。

ストレッチに”慣れる”ことで痛みを感じずに可動範囲が広がる可能性

こちらはセンセーションセオリーといって、センス(感覚)が変わるとういう解釈です。ようするに、ストレッチを続けて筋肉や関節を伸ばしても痛みを感じにくくなるため、より可動域が増やせるという考え方です。なかなか立証するのが難しいのですが、これも一つの説になります。

短期間で体を柔らかくするための方法

体を柔らかくしたい!でもどのくらいかかるの? 出来れば短期間で柔らかくなればいいですよね。人は出来るだけ速く結果が欲しいものです。効率良く体を良くし、短期間で身体を柔らかくするにはどうしたらいいのでしょうか?

体が柔らかくなる=筋肉自体が長くなる訳ではない事は、先程ご説明しました。これは動物実験でも明らかになっており、実際に研究を重ねてもまだ完全に解明されていない身体の不思議の一つです。ですが、仮説としては体が柔らかくなるには脳にもっと筋肉が伸びても大丈夫という事を認識させ、神経的制御を発動させない事が一番です。そのような方法が一番短期間で体が柔らかくなるはずです。

習慣化:常に伸ばしたい筋肉を伸ばす必要がある

私たちの身体は使わないものは退化し、使ったものは適応していくのでまず身体が柔らかくなければいけないと脳に認識させる必要があります。ようするに、柔らかい状態へと筋肉に適応してもらわないといけないわけです。ということは日々筋肉が伸ばすということを事を習慣化しないといけません。

体温を上げてからストレッチをする

脳の指令によって身体が柔らかくなるとすれば、身体がリラックス状態である方がストレッチがしやすいでしょう。神経が緊張状態にあると身体がこわばってしまうので、リラックスしたお風呂上がりにストレッチをした方が効果が高いといわれているのはこのためです。さらに、お風呂は体温が上がることで関節の潤滑油である滑液がさらさらになったり、筋膜がゆるんだりするのでストレッチには最適です。

PNFなどの神経的なアプローチでストレッチをする

脳の指令で筋肉の伸び具合が制御されるのであれば脳をコントロールする必要があります。この記事内でもご説明したPNFは、筋肉の神経制御の特性を利用して筋肉を緩めたり縮めたりします。ですから、PNFを使う事でより短期間で身体が柔らかくなるでしょう。
PNFとは?PNFストレッチのやり方

固い部位はマッサージ等を取り入れる

身体を柔らかくするためには、柔らかくなることを阻害している要素を取り除かなければいけません。その要素の一つが“癒着”と呼ばれるものや“コリ”です。筋肉は疲労やバランスが悪い使い方をすると必ず筋膜と筋肉の癒着やコリとして現れます。それらはストレッチやPNFだけで取り除くのは難しく、マッサージが必要になります。これが筋膜リリースと呼ばれるものですね。あとは鍼灸でもそのコリを取り除いたり、癒着を緩める事ができる場合がありますので、鍼灸師にお願いするのもいいかもしれません。
筋膜リリースの方法〜フォームローラーやテニスボールの活用法

体を柔らかくするために必要なこととは?
身体を柔らかくする方法は私の知る限り、ストレッチやリラクゼーションしかありません!違う方法を知っていたら是非コメントして下さい!とても知りたいです。身体を柔らかくするにはストレッチ。そしてストレッチが身体を柔らかくしてくれるのは、神経的に筋肉を弛緩させてくれたり、伸びても痛みセンサーを抑制してくれるからという結論です。毎日毎日ストレッチをすることで適応していき、身体が柔らかくなていきますので、身体を柔らかくしたい方は様々なタイプのストレッチ毎日地道に続けてください!

赤ちゃんって身体柔らかいですよね。足を自分の顔まで持ってこれたり、地べたにしゃがみこんだり、小さい頃はとても柔軟性があったものです。成長と共に次第に身体は徐々に柔軟性を失っていきます。10代より20代、20代より30代・・・自分で柔軟トレーニングをしない限りは日に日に固まって行きます。

体の柔軟性とは?

体の柔軟性って何?
柔軟性とは【関節が可動する範囲】と捉えて頂いてかまいせん。シンプルに関節がどれほど動くかなのですが、ただ柔軟性にも二種類あります。

  1. Active (アクティブ):自力で関節を動かせる範囲
  2. Passive(パッシブ):他動的(受動的)に動かせる関節の範囲

柔軟体操の効果

  • リラックス効果
  • ストレッチを正しく行うとストレスによる筋肉の張りを軽減することが出来て身体がリラックスします。リラックスすることで日頃のストレスを解消出来るでしょう。

  • 姿勢改善から内臓の機能アップ
  • 筋肉が固まっていくと姿勢が崩れてきますよね。崩れた姿勢は見た目の崩れだけではなく、内臓の位置を変えてしまったりもします。内臓が全体的に下がってしまい、胃下垂を起こしたり腸を圧迫、さらには肺が狭くなるなどいいことはありません。しかし、正しい柔軟体操を続けることで姿勢が改善され、内臓の位置も元に戻るので機能改善されます。

  • 筋肥大
  • こちらは近年の論文で発表されていますが、柔軟体操をすると筋肥大を起こすというデータがあります。これは柔軟体操による筋肉へのダメージを回復する際に起こると考えられています。大きな効果は期待できませんが、多少の筋肥大の効果が望めるようです。

  • 血流促進によってむくみや冷え性改善
  • 柔軟体操をすることで血流促進され、滞っていた老廃物なども流れやすくなることでむくみや冷え性改善に繋がります。

  • 怪我の治りが早くなる
  • 血の流れがよくなるということは、血液に乗って運ばれてくる栄養や酸素が身体の隅々まで行き渡るということ。怪我をしている箇所が治るには栄養が必要。結果、怪我の治りが早くなります。

さて、ここまで来れば皆さんも柔軟トレーニングの必要性に気づいて頂けたのではないでしょうか? 上記の効果をみて頂けると、以外にも大半の悩みが柔軟トレーニングによって片付いてしまう気がしませんか? ここでは深くお話しませんでしたが、ActiveとPassiveの柔軟体操を行うことで、より効果が高まります。それらを複合したのがヨガやピラティスだったりしますので、どうりでヨガやピラティスのインストラクターさんの健康的でいい身体をしているわけです。

このように、柔軟体操は私たちの生活に絶大な威力を発揮します。筋トレもおすすめですが、もちろん柔軟体操もなくてはならないトレーニングの一つです。どちらも適度に行うことで、さらに理想の身体へと近づくことができるでしょう。

<著者プロフィール>

今田悠太

ロサンゼルスを中心に活動する、パフォーマンスコーチ。
卒業大学:カリフォルニア州立大学ロングビーチ校
専攻:キネシオロジー
経歴:
09-現在 アメリカ独立プロバスケットボールリーグ:ヘッドストレングスコーチ
07-14アメリカのスポーツ研修関係のツアーの通訳
09-現在パーソナル・パフォーマンスコーチ
<理念>
一般の男性、女性のフィットネスの指導から、人種問わず世界で活躍する プロアスリートまで幅広く指導。日米の長所を組み合わせた、身体の軸を意識した独自のトレーニングメソッドで、今までになかったトレーニング理論を作り上げ、リハビリからパフォーマンストレーニング(競技力向上)を行う。 世界には眠っている才能が多くあると感じ、少しでも個人の才能が表に出るきっかけになればいいという思いから”RISE”というグループを立ち上げる。 人と人の繋がりの中で才能が開花していくのを助け合いたいと願い、日々奮闘中。

体を柔らかくするために役立つ器具

今田トレーナーからのアドバイスにもありましたが、体を柔らかくする基本はストレッチなどを地道に継続することです!
当サイトでは様々なストレッチ方法をご紹介していますので参考にしていただきつつ、以下の様あストレッチチューブや器具を活用するとサポートにも役立ちます。
※ストレッチも無理して行うと怪我などの原因にもなるので、必ずご自身の体の状態と相談しながら、焦らず継続してみてください。

肩などの手軽な柔軟ストレッチには以下のようがゴムチューブが一つあると便利です。日頃から軽めのエクササイズは肩こりの改善にも役立ちます。

以下のようなレッグストレッチャーといった製品もあります。
ただ、無理ない範囲での使用にとどめたいところです…。

本記事でご紹介した柔軟性を高めるためのストレッチ以外にも、当サイトでは体のパーツ別でストレッチを複数ご用意しています。
ぜひお好みのストレッチや気になる箇所のストレッチ方法を覚えて、習慣化するようにしてみてください!
寝る前のストレッチでダイエット~効果の高い簡単ストレッチ方法

今回の記事でいくつかヨガのポーズをご紹介しています。ヨガは体の柔軟性を高める運動に最適で習慣化をオススメのしています。難易度が高いポーズは体が固いと辛かったり怪我の元となってしまいますが、簡単なものから試すことで体の柔軟性を高めて痩せやすい体作りに役立ちます。

当サイトでこれまでにご紹介したヨガポーズの一覧は以下の記事からご覧ください。

ヨガのポーズで痩せやすいカラダ作り~基本のポーズと呼吸法、注意点~

今回の体を柔らかくする柔軟ストレッチはユーザーさんのご要望から作成させていただきました。(こうすけさんご要望ありがとうございました!)