内臓下垂や腸下垂の原因と症状や改善方法、ぽっこりお腹との関係

2015年12月10日

腕や太ももなどは細いのにお腹だけ「ぽっこり」出てしまっている…。
「細いね!」と言われるけれども実は下腹のお肉だけ気になる…。

全身は細いのにお腹だけ目立つ場合は、内臓下垂や腸下垂が原因かもしれません。

本記事では内臓下垂や腸下垂の原因と改善方法・ぽっこりお腹との関わりを中心にご紹介します。

腸下垂・内臓下垂の原因や症状・ぽっこりお腹との関係

ぽっこりお腹の原因は3つに大別できます。

  • 1:便秘など腸内が張っている。
  • 2:筋力不足により、骨盤のゆがみや内臓を支えられない状態、姿勢の悪化などが挙げられます。
  • 3:皮下脂肪

<ぽっこりお腹の原因>

  • ・便秘や腸内にガスが溜まっている
  • ・姿勢の悪さ
  • ・体幹の筋力不足
  • ・胃下垂など
  • ・骨盤のゆがみ

1番の便秘や腸内のガスに関しては、食生活と生活習慣を正すことが大切です。記事後半で便秘の解消法をご紹介します。

3番の皮下脂肪は定期的な運動習慣や食習慣の改善などでじっくりとダイエットを行う事が大切です。(当サイトのその他の記事などの参考にしていただき、健康的なダイエットを行なって頂ければと思います。)

2番の筋力不足や胃下垂などについて、原因や対策を掘り下げていきます。

女性は特に内蔵下垂や骨盤のゆがみは見た目への影響だけでなく、子宮周辺の血流の悪化をもたらし、生理痛が重くなってしまうなどの原因にも繋がります。

ネット上には「内臓下垂」や「腸下垂」がぽっこりお腹の原因とよく見かけます。

内臓下垂などの医学論文を探しましたが1960年代~1970年代の物が多く、最近の論文で内臓下垂や腸下垂と言った単語は見受けられませんでした。

ヨガの先生や整体師さんなどが内臓下垂という表現をよく使っていたので東洋医学などでは一般的なのかもしれません。

ここからは、より一般的な「胃下垂」についてまず掘り下げます。

<胃下垂とぽっこりお腹の関係>
胃下垂(gastroptosis)は胃が正常な位置より垂れ下がってしまう状態を指します。

運動不足などによる筋力不足や腹圧の減少などが影響し、胃を下に押し下げてしまう事が胃下垂の原因の多くとされ、軽度であれば運動などを意識した健康的な生活を送ることで改善されます
(重症な場合は投薬や外科的治療が必要となります)。

胃が下がれば自然と腸も押し下げられてしまうため、胃下垂も腸下垂も言葉は違えど定義は同じではないかと推測されます。

重症な場合を除き、西洋医学では病気として扱われないことも多く、胃下垂・腸下垂・内臓下垂は明確な定義をなされていないと言えます。

<胃下垂の特徴・症状>
胃下垂の特徴について確認してみましょう。
おヘソの周辺がぽっこりと突き出ている特徴があり、仰向けに寝ると症状が軽減する傾向があります。その他には胃炎や腰痛、胃の不調感、むかつきなどが症状として出ることがあります。
内視鏡による検査で異常が見つからず、これらの症状が胃アトニーや胃下垂により引き起こされ、神経性の胃腸炎として診断されていましたが、現在では機能性胃腸症、機能性ディスペプシアとされています。

胃下垂の症状が疑われ、胃腸に強い痛みや食欲不振、もたれなどを感じる際はこれらの病気の可能性もあります。民間療法に頼らず、内科を受診しましょう。

ぽっこりお腹を改善するエクササイズ

ぽっこりお腹の原因の一つとして体幹部(特に腹部)のインナーマッスルが弱っている事が原因に挙げられます。

腹部のインナーマッスル(腹横筋)強化は当サイトでも繰り返しご紹介している「ドローイン」が有効です。
ドローインでぽっこりお腹の解消
特別な道具も必要なく、意識を向けるだけで実践できるので、胃下垂が疑われる方やぽっこりお腹が気になる方はまず最初に行なってみてください。

お腹に力を入れる感覚がイマイチ掴めない方は以下のようにお腹に手やタオルなどを置き、意識を向けることでしっかりとした腹式呼吸が出来るようになります。
腹式呼吸を意識するためのドローイン
図のように寝そべって行う以外にも日常生活の立っている時、歩いているときなど常に力を込めるように心がけてみてください。

ドローインをしながら歩くことで代謝を改善する効果があるという研究結果もあるのでダイエットにも役立ちます。

様々なドローインの方法は以下で詳しく解説していますので参考にしてみてください。
ドローインでお腹を凹ませる方法7選~ドローインの効果とは?~

いわゆる腹筋もドローインを意識しながら行うことで腹横筋も鍛えることが出来ます。

その他にも下腹部を中心とした筋トレ方法はトレーナーさんが解説しくれている記事もありますので参考にしてみてください!
女性たちよ、下腹部(下っ腹)の楽しい筋トレを行おう!

その他にもヒップリフトなども腹部のインナーマッスル強化とともに、お尻の筋肉も鍛えることができます。お手軽ですし、ヒップアップ効果も高いエクササイズですのでぜひドローインとともに実践してみてください。
ヒップリフト
ヒップリフトは骨盤底筋群を鍛える効果も高く、骨盤の開きなどの緩和にも役立つため、内臓下垂などの症状緩和にも役立ちます。

より詳しい解説は以下をご参照ください。

ヒップリフトでお尻の筋トレ~効果的にヒップを引き締め!

<姿勢の改善も大切>
パソコンやテレビを見るなど現代人はどうしても前傾姿勢になる事が多く、猫背がちになります。
前傾姿勢により、猫背や骨盤のゆがみや前傾が生じることで見た目への影響もあります。

椅子に座った状態で前傾姿勢になっていただくと分かりやすいと思います。
お腹にお肉が集まりませんか?

猫背状態は通常以上にぽっこりお腹を目立たせてしまいます。
(見た目以外にも体への影響があります)

姿勢の改善は座り方や立ち方、歩き方など多岐にわたり、じっくりと意識を向け、改善していくしかありません。

コツなどは過去記事を参考にしてみてください。
猫背を治す正しい姿勢と座り方で痩せやすい体に♪

<その他の胃下垂や腸下垂の原因>
規則正しい食事のタイミング、早食い、栄養バランスの取れた食事やストレス、睡眠なども関わりが深いとされています。

便秘の解消法

最後になってしまいましたが便秘もぽっこりお腹の一つの原因です。

基本の改善方法は運動をしながら、食物繊維を積極的に取る、腹部のマッサージなど、お薬に頼らない改善がベストです。

◆便秘改善マッサージの方法
便秘改善マッサージの方法

◆便秘解消ストレッチ
便秘解消ストレッチ
こちらのストレッチ方法はヨガで言うとコブラのポーズといい、便秘の改善のほか、腰痛の緩和にも役立つエクササイズ方法です。
腰痛解消の体操としてメジャーなマッケンジー体操にも組み込まれています。
腰に軽い痛みなどを抱える方は、腰を反らす角度を軽めから試してください。ひどい腰痛や椎間板ヘルニアの方は悪化させてしまう可能性もありますので、実施の際は注意をしましょう。

以上です。
ぽっこりお腹の改善は運動習慣など健康的な生活を続けることが大切ですので、日頃の少しの努力でできるエクササイズなどを是非実践してみてください!

※症状が改善されない、もしくは重度な胃下垂が疑われる際はお医者さんの診断を受けましょう。