腕立て伏せ(プッシュアップ)は毎日やるべき?プライオメトリクスを取り入れた上級者向けプッシュアップ

パフォーマンスコーチとして活躍する今田さんに「腕立て伏せ(プッシュアップ)は毎日すべきか?」、「その腕立て伏せの負荷は自身に合っているか?」、「更にステップアップした腕立て伏せの方法(プライオメトリクスを取り入れた腕立て伏せ)」をテーマにご紹介いただきます。

腕立て伏せは毎日やるべきか???

答えはイエスでもあり、ノーでもあります。
結局はなんのために腕立て伏せをやるのか。それ次第です。

過去二回に渡って腕立て伏せについて記事を書かせて頂きました。

一つは腕立て伏せの基本的な効果と正しいやり方
二つ目は腕立て伏せで効果的に胸筋を刺激するコツ

そして最後にその頻度について書いていきたいと思います。

腕立て伏せで負荷は十分か?

腕立て伏せ15回を3セット出来る方は、より強くなるという意味では
もはや腕立て伏せは効果的ではありません。いくら毎日続けたとしてもそ
れ以上の効果はなかなか期待できません。

もちろん、維持するという意味では効果がありますが、筋トレはなんでも
負荷を増やさなければそれ以上の身体の進化はないのです。

自体重である程度出来るようになったらウェイトを使ってトレーニング
したほうが筋力もつきますし、筋肥大の効果も望めます。

動ける身体を目指せ!プライオメトリクスを取り入れる

15回3セットが出来るようになったら、腕立て伏せのプライオメトリクストレーニング(Plyometrics Training)もおすすめします。

これは何かというと、 伸張ー短縮サイクル (stretch-shortening cycle)という
筋肉の伸び縮みと反射を利用したトレーニング方法です。

筋肉の弾性や反射を利用して、動ける身体つくりを目指します。

そこでみなさんにやって頂きたい腕立て伏せ(プライオメトリクス版)

通常の腕立て伏せの上体でジャンプをしてみます。
両手両足を同時に宙に浮かせ、着地と同時に連続でまた跳ね上がります。
P1010466プライオメトリクス版の腕立て伏せ
腕立て伏せよりさらに負荷が強く、腕や胸筋をさらに鍛えることができます。
さらに、スピードも関わってくるので全身の瞬発力も上がります。

これが難しいという方は足は浮かさずに。。。
プライオメトリクス番腕立て伏せ:軽め

余裕がある方は宙に浮いている間に手を叩いてみましょう。
超上級編プライオメトリクス腕立て伏せ

上半身のトレーニング頻度

上半身のトレーニング頻度はよっぽど上級者でない限り、週3回以下が望ましいです。
そしてトレーニングを行ったら一日は休みをいれましょう。

リカバリー期間といって、休んでいる間に筋肉を再生させ、より強い
筋肉をつくります。この期間がないと筋肉が壊れ続けてしまうので、逆効果です。

筋肉をトレーニングで壊し、筋肉に休息を与え、栄養を取り、回復させて、また壊す。
このサイクルで強くなっていきます。

運動は奥が深い!

このように、腕立て伏せだけでも3回連続で記事を書けるほど、それぞれの運動には
意味があり、奥が深いのです。やり方によって効く部位も違えば、目的によって
サイズアップさせたり、細くしたり。。。

皆さんには運動の形だけを知って頂くだけではなく、その裏に隠された
メカニズムや理由なども知って、自分流のトレーニングを作り上げ、
満足出来る身体を手に入れられたらと願っています。

たかが腕立て伏せ、されど腕立て伏せ。

<著者プロフィール>

今田悠太

ロサンゼルスを中心に活動する、パフォーマンスコーチ。
卒業大学:カリフォルニア州立大学ロングビーチ校
専攻:キネシオロジー
経歴:
09-現在 アメリカ独立プロバスケットボールリーグ:ヘッドストレングスコーチ
07-14アメリカのスポーツ研修関係のツアーの通訳
09-現在パーソナル・パフォーマンスコーチ
<理念>
一般の男性、女性のフィットネスの指導から、人種問わず世界で活躍する プロアスリートまで幅広く指導。日米の長所を組み合わせた、身体の軸を意識した独自のトレーニングメソッドで、今までになかったトレーニング理論を作り上げ、リハビリからパフォーマンストレーニング(競技力向上)を行う。 世界には眠っている才能が多くあると感じ、少しでも個人の才能が表に出るきっかけになればいいという思いから“RISE”というグループを立ち上げる。 人と人の繋がりの中で才能が開花していくのを助け合いたいと願い、日々奮闘中。

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美wise編集部より

全3回に渡って「腕立て伏せ」に関する記事をパフォーマンスコーチの今田さんにご提供いただきました。

今回は腕立て伏せを「毎日すべきか」、「適度な負荷が与えられているか」が参考になったと思います!

本記事で紹介されているプライオメトリクスを取り入れた腕立て伏せは上級者向けですので、目的やご自身のお身体の状態に合わせてステップアップしながら効果的な腕立て伏せを実践してみてください。

まずは正しい腕立て伏せのフォームの確認や刺激される筋肉を意識するためのコツの掴み方などを確認したい方は以下の過去記事も参考にしてみてください!!


腕立て伏せの効果と基本となる正しい腕立て伏せのやり方


腕立て伏せで胸筋(大胸筋)を効果的に刺激するコツ


腕立て伏せが出来ない!腕立て伏せの効果と軽めから始めるやり方