片足スクワットの効果とやり方・回数・対象となる人
片足スクワットのやり方や効果、回数などをアメリカで活躍する今田トレーナーにご紹介いただきます。
片足で行なう分負荷が増すため、対象となる方が限られます。
一般的に人の動作は片足で行なうことが多く、定期的にスポーツを行っていて、筋力が十分にある方には効果的なトレーニング方法です。
今は片足でトレーニングをする時代?
先日、PERFORM BETTER SUMMITというトレーニング関係のコンベンションに行ってきました。日本からも数名勉強のために渡米してきた方たちにもお会いする事が出来てとても有意義な時間でした。さて、そのサミットの講義でも話題になっていたのがシングルレッグスクワットなどのような“片足”で行うトレーニングです。
誰が片足スクワットを行う対象となるのでしょうか?
まず、片足スクワットの対象となる人はある程度の筋力と経験が必要です。なぜか?片足スクワットはその名の通り、片足でスクワットをするため、全体重を片足で支える必要があります。両足スクワットよりもさらに筋力を必要とし、バランスも取りづらいのでフォームも崩れやすいです。フォームが崩れたり筋力が足りなかったりすると、膝を痛めてしまう可能性がとても高まるため、オススメできません。
ということで、いくつかチェック項目を作ってみましたので、最低限これらを全てクリアしている方から片足スクワットに挑戦して頂きたいと思います。
- 両足スクワットが正しく出来る
- スクワットをした時、膝がつま先よりも前方に出てしまうと膝を痛めるリスクが高まるという事を理解している
- ランジが安定して正しく出来る
- スクワット時、膝が内に入ってしまう危険性を理解していて、それを正す意識を持てる
これらの4つの項目を全てクリアして初めて片足スクワットを始める準備が出来ていると言えると思います。この対象となる方は片足スクワットを行なうにあたり、最低限の指標です。記事の後半の実践編では注意点のまとめを記載していますので、確認しながら行いましょう。
※スクワット及び、ランジが正しくできているかのチェックポイントや具体的な行い方については以下の2記事をご参考ください。
正しいスクワットのやり方難易度別まとめ
お手軽フロントランジの方法〜鍛えたい男性にも最適なランジの方法
片足スクワットのやり方と回数
①図のように背筋を伸ばし、片足立ちになります。
②手は骨盤に添えてもいいですし、前に出してもOKです。ゆっくりと膝を曲げながらお尻を後ろへ引いていきます。
③膝がつま先よりも前方へ出ないように注意しながら、膝を90°曲げるのを目標として行います。膝が90°になったら膝を伸ばしていき、スタートのポジションへと戻ります。
左右両方行いましょう。
回数も他の筋トレと同じです。
ただし、両足スクワットよりも負荷が高いため、最低10~15回×3セットを目標とするものの、フォームが崩れてしまうようであればすぐに中断し、休憩を挟みましょう。
怪我をしないことが何よりも優先されます。
フォームが崩れると膝に大きな負担がかかってしまい、逆効果です。
また、フォームが崩れていなくても膝に痛みや違和感が出た場合はすぐに中止しましょう。
- まずは10~15回×3セットを目標に。
- フォームの崩れは筋力不足。
- ヒザに痛みや違和感を感じる場合は中止する。
- 何よりも怪我をしないことを優先する。
ブルガリアンスクワットも片足スクワットの一種
ブルガリアンスクワットも片足スクワットの一種です。後ろ足を台に乗せた状態で片足になるため、若干バランスを取りやすくなります。
ただ、やはり片足をメインで行うことには違いがありませんので、基本形のスクワットがしっかりと実践できるようになった方のみが対象となります。
・片足を後方の台に乗せ、背筋をピンと伸ばし、ゆっくりとつま先と膝の方向が同じになるようにしながら膝を曲げていき、以下画像のように膝が90°のところで止めます。
膝の角度(90°)と腰を水平に、そして膝の向きや位置がブレないようにフォームをチェックしていきましょう。
◆動画でブルガリアンスクワット
◆バランスボールを使ったブルガリアンスクワット
更に片足スクワットの負荷を増す方法として、ダンベルを持って行うなども有効です。
より詳しいブルガリアンスクワットの実践方法の解説は以下過去記事をご参照ください。
ヒンズースクワットとブルガリアンスクワットの正しいやり方と回数
片足スクワットの一種ピストルスクワット
ブルガリアンスクワットなどと比較して更に筋力を必要とするピストルスクワットは上級者の方であれば取り入れてみる価値があります。
片足スクワット+4方向リーチ
片足スクワットをしながら多方向へ足を伸ばすことでバランス感覚と筋力を鍛えることが出来ます。普通のスクワットよりも足首の力やお尻の力も必要になります。
①まずは片足を後ろ方向へ伸ばします
②膝をゆっくり曲げながら、後ろ足をピンと伸ばしてつま先を遠くへ伸ばしながら出来るだけ深く膝を曲げていきます。
③注意する点は上半身が前傾をしすぎないよう可能な限り起こしたままにして下さい
④膝を伸ばして元に位置に戻ったら今度は違う方向へ
⑤今度はサイドへ足を伸ばします。つま先を遠くへ伸ばしながら出来るだけ深く膝を曲げてきましょう
⑤4方向なので、前、横、後ろ、そして後ろでクロスをしてみて下さい
片足スクワット+プッシュアウト(押し出し)
通常の片足スクワットが習得出来るようになったら、重りを追加してさらに難易度を上げてみましょう。プッシュアウト=押し出す というように、片足スクワットをしながら手に持ったまま前方へ押し出すバリエーションです。押し出すことによって背筋への負荷が強まるのと同時に腕や肩の筋力をアップさせることが出来るので姿勢改善などにもとてもお勧めです。
①ダンベルや重りのプレートを手に持ちます
②肩甲骨を少し寄せるイメージで固定しつつ、重りを前に出します
③背筋により負荷がかかっていることを確認したらそのまま片足スクワットしていきましょう
重りを前方へ押し出すタイミングを変えることで変化を加えることが出来ます。重りを胸元にホールドしたままスクワットで膝を曲げたあとに、プッシュアウトをしてみましょう。
片足スクワットのまとめと効果について
私たちの日常動作やスポーツでは、常に片足立ちを交互に行っている(歩行やランニング)事が多く、両足で踏ん張るというのは少ないのが現状です。そういった機能的な理由からサミットでは片足トレーニングの種目を沢山取り入れるべきだという講義内容がありました。
特にスポーツをしていてある程度筋力がある方には片足スクワットはオススメです。もちろん、初心者の方にもいずれは挑戦して頂きたい種目でもあります。健康であるためにはある程度の筋肉が必須ですので、片足スクワットが出来るかどうかを筋力のバロメーターとしてみてみるのもいいかもしれませんね。
<著者プロフィール>
今田悠太
ロサンゼルスを中心に活動する、パフォーマンスコーチ。
卒業大学:カリフォルニア州立大学ロングビーチ校
専攻:キネシオロジー
経歴:
09-現在 アメリカ独立プロバスケットボールリーグ:ヘッドストレングスコーチ
07-14アメリカのスポーツ研修関係のツアーの通訳
09-現在パーソナル・パフォーマンスコーチ
<理念>
一般の男性、女性のフィットネスの指導から、人種問わず世界で活躍する プロアスリートまで幅広く指導。日米の長所を組み合わせた、身体の軸を意識した独自のトレーニングメソッドで、今までになかったトレーニング理論を作り上げ、リハビリからパフォーマンストレーニング(競技力向上)を行う。 世界には眠っている才能が多くあると感じ、少しでも個人の才能が表に出るきっかけになればいいという思いから“RISE”というグループを立ち上げる。 人と人の繋がりの中で才能が開花していくのを助け合いたいと願い、日々奮闘中。
美wise運営より:流行りのスクワットチャレンジ
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